イランとオマーン、ホルムズ海峡の航行再開に向け協議継続中=報道
今回の協議が成立すれば、湾岸地域の緊張緩和だけでなく、世界的なエネルギー供給の安定にもつながる可能性がある。
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イランとオマーンが世界有数のエネルギー輸送路であるホルムズ海峡の航行をめぐり、協議を続けている。イラン革命防衛隊(IRGC)は両国が海峡の水域や収益の分配で合意したと発表したが、イラン政府高官は8月26日、ロイター通信に対し「最終合意には至っていない」と説明し、交渉が継続中であることを明らかにした。
協議では、海峡を通過する商船の安全を確保するため、共同の暫定的な「航行回廊」を設ける案が検討されている。両国は航路上に残る機雷の除去についても協力する方針で、将来的には恒久的な航行体制や海峡の管理方法を定めることを視野に入れている。オマーンはイランと欧米の双方と関係を維持しており、今回の協議でも仲介役として重要な位置を占めている。
ただし、最大の障害となっているのが米国との対立である。イランはホルムズ海峡の航行を本格的に再開するには、米国によるイランの港湾封鎖や制裁の解除が必要だと主張している。これに対して米国は、イランが海峡の管理権や通行料を独占することに反対し、オマーンがイラン側の構想に協力することにも警戒感を示している。
ホルムズ海峡は世界の原油・ガス輸送の2割が通過する要衝である。2月以降の戦争によって航行が大幅に減少し、8月25日に通過した商船は5隻にとどまったとされ、戦前を大きく下回っている。航行正常化への期待から原油価格が一時下落するなど、市場も協議の進展を注視している。
今回の協議が成立すれば、湾岸地域の緊張緩和だけでなく、世界的なエネルギー供給の安定にもつながる可能性がある。一方、米国の制裁とイランの海峡管理をめぐる主張には大きな隔たりが残っており、暫定的な航行回廊を設置できても、全面的な航行再開が実現するかはなお不透明である。
