フーシ派がイエメン政府軍の拠点を攻撃、30人死亡、負傷者多数
攻撃は複数の軍事施設を標的に弾道ミサイルや無人機を組み合わせて実施されたもので、死傷者数はさらに増える可能性がある。
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イエメン中部マリブ県と東部ハドラマウト県で6日、親イラン武装組織フーシ派による大規模な攻撃があり、政府軍兵士少なくとも30人が死亡、50人以上が負傷した。政府関係者によると、攻撃は複数の軍事施設を標的に弾道ミサイルや無人機を組み合わせて実施されたもので、死傷者数はさらに増える可能性がある。2022年以降、停戦を背景に比較的落ち着いていた戦闘が再び激化した形となり、イエメン情勢の不安定化が懸念されている。
攻撃を受けたのは、政府軍が支配するマリブ県とハドラマウト県の複数の軍事拠点。マリブ県は石油・天然ガス資源を抱える戦略的要衝であり、首都サヌアを掌握するフーシ派に対抗する政府側の重要拠点として知られる。一方、ハドラマウト県は広大な領土を持ち、政府軍の補給や部隊展開において重要な役割を担っている。ロイター通信によると、攻撃では兵舎や装備品にも被害が及び、多数の兵士が死傷したという。
フーシ派は攻撃後、軍報道官を通じて攻撃を認めた。フーシ派はサウジアラビアの支援を受ける政府軍が両県で部隊を増強し、大規模な軍事作戦を準備していたため先制攻撃を行ったと主張している。また、攻撃によって軍事施設や車両を破壊し、「数百人の敵兵を死傷させた」と発表した。政府側はフーシ派が戦果を誇張していると指摘している。
今回の攻撃は2022年4月に国連仲介で停戦が成立して以降では最大規模の軍事衝突の一つとされる。正式な和平合意には至っていないものの、サウジ主導の連合軍とフーシ派の間では戦闘が減少していた。しかし、2026年に入ってからはフーシ派によるサウジへのミサイル攻撃や紅海周辺での軍事行動が相次ぎ、地域の緊張が再び高まっている。
米国のイエメン代表部は今回の攻撃を「テロ」と非難し、民間人や地域の安全保障への脅威が拡大しているとの懸念を示した。内戦開始から10年以上が経過したイエメンでは依然として政治的解決の道筋は見えず、今回の攻撃は和平交渉の停滞と軍事的対立の再燃を象徴する出来事となっている。
