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イランメディア「イスラエルによるレバノン攻撃が続けば停戦終了」

問題となっているのは、周辺国の仲介で4月に成立したイランと米国の停戦枠組みである。
2026年3月2日/レバノン、首都ベイルート、イスラエル軍の空爆(ロイター通信)

中東地域で緊張が再び高まっている。イラン国営テレビは6月1日、イスラエルによるレバノンへの攻撃が続けば、4月に成立したイランと米国の停戦合意が破綻する可能性が極めて高いとの見方を伝えた。イスラエル軍がレバノン南部や首都ベイルート南郊への攻撃を強化する中、イランは停戦の前提条件が損なわれていると反発している。

問題となっているのは、周辺国の仲介で4月に成立したイランと米国の停戦枠組みである。イラン側は当初、この合意にはレバノン戦線も含まれているとの認識を示していた。一方、イスラエルは停戦の対象はイランとの直接的な軍事衝突に限られ、レバノンの親イラン武装組織ヒズボラに対する作戦は継続できるとの立場を維持してきた。この解釈の違いが停戦後も対立の火種となっていた。

イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は1日、ヒズボラによる攻撃への報復として、ベイルート南郊のヒズボラ拠点への攻撃を軍に指示したと明らかにした。イスラエル軍はレバノン南部での地上作戦も拡大し、戦略的要衝とされるボーフォート城周辺を掌握したと発表している。イスラエル政府はヒズボラが停戦違反を繰り返しているため軍事行動は正当だと強調している。

これに対しイランは強く反発している。国営タスニム通信はイスラエルのレバノン攻撃を受けて、イランが米国との間接的なメッセージ交換を停止したと報じた。イランのアラグチ(Abbas Araghchi)外相も「一つの戦線で停戦が破られれば、すべての戦線で停戦は無効になる」と警告し、イスラエルとその支援国である米国に責任があるとの認識を示した。

米国は事態の沈静化を目指し、新たな停戦案を提示している。提案では、ヒズボラがイスラエルへの攻撃を停止する代わりに、イスラエルがベイルートへの攻撃を拡大しないことが盛り込まれている。しかし、レバノン政府は部分的な停戦ではなく全面停戦を求めており、交渉は難航している。ヒズボラ側もイスラエルが攻撃を停止するならば包括的な停戦に応じる姿勢を示してきた。

今回の対立はイスラエルとヒズボラの戦闘にとどまらず、イランと米国の停戦枠組みそのものを揺るがす事態へ発展しつつある。外交交渉が停滞すれば、ホルムズ海峡の安全保障や原油市場にも影響が及ぶ可能性が高い。中東全域を巻き込む新たな軍事的緊張へ発展するのか、各国の外交努力が重大な局面を迎えている。

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