◎イスラエルとヒズボラは昨年10月にガザ紛争が始まって以来、国境付近で戦闘を続けている。
イスラエル国防軍の戦車部隊(Getty Images)

イスラエル国防軍(IDF)によるレバノン南部への空爆で少なくとも16人が死亡した。レバノン国営通信が27日に報じた。

それによると、IDFによる27日の空爆は南部の広範囲に及び、イスラム教シーア派組織ヒズボラの戦闘員を含む16人が死亡、多くの負傷者が出たという。

レバノン国営通信は時間差空爆で救助隊員少なくとも1人が死亡したと伝えている。

ヒズボラはこの報復としてイスラエル北部に少なくとも30発のロケット弾を発射、男性1人が死亡した。

ヒズボラはイスラエル軍が南部の医療センターを空爆したと報告しているが、詳細は不明だ。

イスラエルとヒズボラは昨年10月にガザ紛争が始まって以来、国境付近で戦闘を続けている。

IDFは防空システム「アイアンドーム」でヒズボラのロケット弾を撃墜しているものの、その破片を防ぐことはできず、主に国境沿いで被害が報告されている。

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は3万2000人超、負傷者は8万人近くに達した。保健当局は犠牲者の3分の2が女性もしくは子供と報告している。

一方、世界保健機関(WHO)は27日、ガザ地区全域で壊滅的な人道危機が進行中であり、市内にある36の病院のうち3分の2が機能していないと警告した。

それによると、市内で稼働している病院は12にとどまり、そのうち部分的に機能を維持できている病院が10、残り2つはいつ停止してもおかしくない状況だという。

部分的に機能している10の病院のうち6つが南部、4つが北部にある。

カタールなどが仲介する停戦交渉は難航しており、6週間の休戦すらままならない状態である。国連安保理は先週、ラマダン期間中の即時停戦を求める決議案を採択したが、IDFはその後も攻撃を続けている。

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