◎爆発は17日夕方の礼拝中に発生した。犯行声明は出ていない。
2022年8月18日/アフガニスタン、首都カブール、自爆テロの犠牲者の遺体を運ぶ人々(Ebrahim Noroozi/AP通信)

アフガニスタンのタリバンは18日、首都カブールのモスクで17日に発生した自爆テロについて、これまでに21人の死亡を確認し、33人が重軽傷を負ったと発表した。

爆発は17日夕方の礼拝中に発生した。犯行声明は出ていない。

アフガンではこの数カ月、イスラム国(ISIS)関連グループのひとつであるIS-K(イスラム国ホラサン)によるテロ攻撃が相次いでいる。

IS-Kは先週、カブールの宗教センターでタリバンの著名な聖職者を殺害したと犯行声明を出している。

カブール警察の報道官はAP通信の取材に対し、「犠牲者はさらに増える可能性がある」と語った。警察は前日の記者会見で、聖職者を含む10人が死亡したと発表していた。

報道によると、タリバンとつながりのある著名な聖職者も爆発に巻き込まれ死亡したという。

タリバンの報道官は前日の記者会見でテロを非難し、事件に関与した者を罰すると約束した。

テロが発生したモスクでは犠牲者を悼む式典が営まれた。AP通信によると、参加者たちは犠牲者の棺をモスク裏の丘に運んだという。

タリバンはISISなどのテロ組織を取り締まり、アフガンの治安と安全を回復すると約束しているが、ここ数カ月、テロは増加傾向にある。

IS-Kは東部ナンガルハル州に拠点を置くテロ組織で、タリバン政府最大の脅威と考えられている。1年前に発生したカブール空港の自爆テロもIS-Kの犯行である。この攻撃では米兵13人を含む180人以上が死亡した。

IS-Kはイスラム世界を統一するカリフ制国家の樹立を約束するなど、その暴力的かつ過激なイデオロギーで多くの過激派を魅了している。

タリバンもテロ組織だが、IS-Kレベルの異常な目標は設定していない。IS-Kは非イスラム教徒を駆逐する世界規模の聖戦を呼びかける一方、タリバンはその闘争をアフガンに限定している。

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