◎これまでに1000人以上の死亡を確認し、少なくとも1500人が負傷した。
2022年6月22日/アフガニスタン、東部ホースト州郊外の村(AP通信)

アフガニスタンのタリバンは22日、東部地方で21日に発生した地震で複数の町や集落が大きな被害を受けたとして、国際社会に支援を呼びかけた。

地元当局によると、これまでに1000人以上の死亡を確認し、少なくとも1500人が負傷したという。

深刻な被害を受けた地域は南東部パクティカと東部ホースト州と伝えられている。

国連を含む国際機関と人道団体は支援に奔走している。

アフガニスタンではユーラシアプレートとインドプレートの境界近くに位置するヒンズークシ山脈周辺で地震が多発している。今回の地震はこの20年で最大規模とみられる。震源地はホースト州郊外、地震の規模を示すマグニチュードは6.1。

現地メディアは首都カブールとパキスタンの首都イスラマバードでも揺れを感じたと報じている。

タリバンの報道官は記者会見で、「政府は制裁下にあるため、財政的な問題により、必要な支援を提供することができない」と述べた。「国際機関や世界各国から支援の申し出があったことに感謝します。しかし、今回の地震はこの数十年で最悪とみられるため、支援の規模を大幅に拡大する必要があります...」

人道団体などによると、救助活動は大雨の影響で思うように進んでいないという。

遠隔地の被災者はヘリコプターで病院に搬送されたと伝えられている。

国連とパキスタンの援助機関はSNSに、「医療チームを現地に派遣し、医薬品などを提供している」と投稿した。

ホースト州郊外の村で被災した男性はAP通信の取材に対し、「ゴロゴロと大きな音がして、ベッドが揺れ始めた」と語った。「天井が落ちてきたものの、幸い下敷きにならずに済みました。同じ部屋にいた家族は閉じ込められたままです...」

現地メディアによると、被災地周辺は電波がつながりにくく、カブールと連絡を取ることは困難だという。また、家屋の倒壊に巻き込まれた住民は分かっているだけでも数十人にのぼり、犠牲者はさらに増える可能性が高いとみられる。

国連人道問題調整事務所(OCHA)によると、アフガンではこの10年間で複数回地震が発生し、7000人以上が死亡したと推定される。

今年1月に西部で発生した地震では20人以上が死亡、家屋数百戸が倒壊した。

現在のアフガンに自然災害に対応する力はなく、被災地の住民は国際機関の支援に頼り切っている。

国連によると、同国の全世帯の約93%が食料の確保に苦労している。

2022年6月22日/アフガニスタン、東部ホースト州郊外の村(AP通信)
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