◎カニエ・ウェスト(本名イェ)は反ユダヤ発言などで物議を醸し、複数のブランド契約を失っている。
ラッパーのカニエ・ウェストさん(Getty Images)

米ネバダ州に拠点を置くSNSプラットフォーム「パーラー(Parler)」は1日、ラッパーのカニエ・ウェスト(本名イェ)さんが自社を買収するという提案は立ち消えになったと発表した。

同社は10月、イェさんの買収提案に同意したと発表していた。

同社のCEOは声明で、「両者の利益のために決断した」と述べているが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。

イェさんは反ユダヤ発言などで物議を醸し、複数のブランド契約を失っている。アディダス、GAP、バレンシアガなどがイェさんとの契約を解消した。

パーラーは2020年の米大統領選後に爆発的に拡散したが、この数カ月はユーザーの確保に苦労しているようだ。アップルとグーグルによると、パーラーの9月の世界ダウンロード数は約9万回にとどまり、ツイッターの1%にも満たなかった。

パーラーは声明で、「買収を目指すというイェの提案を終了することで合意した」と述べている。

同社によると、両陣営は11月中頃に協議し、買収中止で合意したという。

イェさんは先月、反ユダヤ主義的な投稿をしたとして、自身のインスタとツイッターアカウントを一時的に凍結された。

イェさんのツイッターアカウントは現在閲覧できる。

パーラーはツイッターに比べるとはるかに小さなSNSだが、右翼の間で人気があり、「主流のSNSにはない言論の自由」を保障しているという。

同社は声明の中で、「我々は活気あるコミュニティおよび、成長とプラットフォームの進化のために理想を追求し続ける」と述べている。

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