◎ブリトニー氏の成年後見制度問題は今年公開されたドキュメンタリー映画「フレーミング・ブリトニー・スピアーズ(原題)」で再び注目を集めた。
左2012年10月24日、ジェイミー・スピアーズ氏/右2017年2月11日、ブリトニー・スピアーズ氏(AP通信)

米主要メディアによると、ブリトニー・スピアーズ氏の父親は8月12日にロサンゼルスの裁判所に提出した文書の中で、娘の後見人(保護者)を辞任する予定と述べたという。しかし、辞任日は明らかにされておらず、フリー・ブリトニー運動の活動家たちは、「戦いはまだ終わっていない!」と警告した。

ブリトニー氏は2006年から2008年の間に発生した様々な事件以来、成年後見制度の管理下に置かれており、後見人に「財産」と「私生活」を管理されてきた。父親のジェイミー・S氏は2019年までこの2つを管理していたが、健康上の問題を理由に後見人を一時的に辞め、それ以来メンタルヘルスケアの専門家であるジョディ・モンゴメリー氏が代理保護者を務めている。

しかし、後見人を辞任したジェイミー・S氏は現在も娘の不動産(推定65億円)を管理しており、物議を醸している。

AP通信によると、ジェイミー・S氏は辞任の理由を明らかにしていないが、「いくつかの法廷闘争が解決され次第、辞任する(すでに辞任している)」と記した法廷文書を提出したという。ただし、不動産の管理を手放すかどうかは不明。

ジェイミー・S氏はブリトニー氏とその弁護士の告発を全て否定したうえで、「娘の将来と幸せを懸念している」と述べた。一方、ブリトニー氏は父親を成年後見制度から除外し、起訴するよう求めている。

ジェイミー・S氏の法務チームは法廷文書の中で、「ジェイミー・S氏を(後見人から)停職または解任すべきではなく、判事は虚偽の申し立てを却下しなければならない」と主張した。「ジェイミー・S氏は適切な時期に辞任する予定ですが、後見人の移譲は係属中の問題を解決し、秩序正しく行わなければなりません...」

成年後見制度の正当性をめぐる裁判は遅れており、次の公聴会は9月29日に開催される予定。裁判所は先日、現在代理保護者を務めているモンゴメリー氏の在任期間を10月8日まで延長することを認めた。

ジェイミー・S氏の法務チームは父親を後見人から追放するという申し出と戦うが、次のステップではブリトニー氏と弁護士のマシュー・ローゼンガルト氏と協力すると述べた。

ローゼンガルト弁護士は12日、「ジェイミー・S氏の法務チームが提出した法廷文書を歓迎する」と述べた。「父親は娘の主張を認めました。これは大きな勝利であり、正義への新たな一歩になるでしょう。ブリトニーは立証しました。彼女は父親とその取り巻きによる継続的で恥ずべき行為に失望しています」

ブリトニー氏の成年後見制度問題は今年公開されたドキュメンタリー映画「フレーミング・ブリトニー・スピアーズ(原題)」で再び注目を集めた。

ブリトニー氏は6月末の公聴会で「自分の人生を取り戻したい」と判事に訴え、「父親に薬を飲むよう強制され、子宮内避妊器具(IUD)の取り付けを命じられた」と告白した。

ブリトニー氏の熱烈な演説は米議会超党派のハートに火をつけ、後見人の管理下に置かれている100万人以上の権利を保護する「フリーブリトニー法」が提案された。

民主党のチャーリー・クリスト下院議員と共和党のナンシー・メイス下院議員は先月、管理下に置かれた人々の権利を認めることは当然であり、誰もがブリトニーと同じ状態に陥る可能性があると訴えた。「フリーブリトニー法は個人の権利を保障する常識的な法律です。ブリトニーは虐待されました。ブリトニーの置かれた状況は悪夢であり、誰もが彼女と同じような状況に陥る可能性があるのです。私たちは後見人の暴挙を認めません」

2021年3月10日/カリフォルニア州ロサンゼルス、フリーブリトニー運動(Chris Pizzello/AP通信)
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