◎スペインでは先月以降、記録的な高温が続き、各地で山火事が相次いでいる。
2022年6月18日/スペイン、北西部カスティーリャ・イ・レオン州郊外(Emilio Fraile/Europa Press)

スペインの消防当局は19日、北西部カスティーリャ・イ・レオン州郊外などで発生した山火事は猛暑と乾燥でさらに燃え広がり、数百人が避難を余儀なくされたと発表した。

カスティーリャ・イ・レオン州政府によると、最も深刻な被害を受けた同州サモラ県の燃焼面積は19日午前の時点で250㎢(東京ドーム5340個分)を超えたという。これまでに少なくとも10の村の住民が避難を余儀なくされた。

消防によると、500人以上の消防士、消防ヘリ・飛行機が北部と北西部で消火活動にあたっている。

スペインでは先月以降、記録的な高温が続き、各地で山火事が相次いでいる。

気象当局によると、首都マドリードを含む主要都市のこの1週間の気温は高いところで45度に達した。また今年は雨が少なく、風の強い日が続き、山火事を後押しする条件が整っている。

消防によると、強風は炎の進行方向を不規則に変えるため、最前線で消火にあたっている消防士は厳しい戦いを強いられているという。

現場で消火活動にあたっているカスティーリャ・イ・レオン州の消防士は国営テレビシオン・エスパニョーラのインタビューの中で、「火災の延焼幅は500mほどあり、退路を確保しながら消火にあたっている」と説明した。

政府は軍を同州の広い範囲に展開している。

今のところ死者は報告されていないが、地元メディアはサモラ県のいくつかの村が焼失したと報じている。

北部ナバーラ州政府は22日まで気温は下がらないと予想されていることを受け、中部地域のいくつかの集落に避難指示を出した。

ナバーラ州の動物公園では動物を避難させる取り組みも進んでいる。当局によると、保護した動物は市内の闘牛場に移送する予定だという。

カタルーニャ州北東部の3カ所(リェイダ市、タラゴナ、バルセロナ南方の自然公園)でも山火事が発生したと伝えられている。

2022年6月19日/スペイン、北西部カスティーリャ・イ・レオン州郊外(Miguel Oses/AP通信)
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