◎大雨は全国の民家、公共施設、道路や発電所などのインフラに損害を与えた。
2022年7月5日/パキスタン、南西部クエッタ郊外(Arshad Butt/AP通信)

パキスタン政府は6日、過去3週間の豪雨に関連する災害で子供を含む少なくとも77人が死亡したと発表した。

現地メディアによると、南西部バルチスタン州の被害が特に深刻で、先月中頃から雨が降り続け、少なくとも39人が死亡、数万人が避難を余儀なくされたという。

大雨は全国の民家、公共施設、道路や発電所などのインフラに損害を与えた。

首相府の報道官は犠牲者と遺族に哀悼の意を表し、「一致団結して国家レベルの災害に立ち向かう必要がある」と述べた。

地元メディアはパルチスタン州で発生した河川の増水・氾濫を連日伝えている。首都イスラマバードやパンジャブ州も豪雨に見舞われた。

アルビ(Arif-ur-Rehman Alvi)大統領は6日の声明で人命の損失を嘆き、被災地に支援を提供すると約束した。

バルチスタン州政府は市内の広い範囲が浸水し、民家やインフラに深刻な被害が出たと報告している。地元メディアによると、被害の全容解明には数週間かかる可能性があるという。

パルチスタン州政府の報道官は記者団に対し、「地球規模の気候変動を抑えない限り、豪雨災害は毎年続くだろう」と警告した。「続くだけでなく、年々悪化していくかもしれません...」

AP通信は政府筋の話を引用し、「パルチスタン州だけで少なくとも50人が負傷し、病院に搬送された」と報じている。

パキスタンはモンスーンがもたらす大雨に悩まされており、治水対策の強化を求める声が年々高まっている。

大雨は例年7月~9月まで続く。この時期の雨は農作物や灌漑用ダムの運用に欠かせないものである。

パキスタン南部のいくつかの地域ではここ数カ月ほとんど雨が降っておらず、干ばつが進行中である。

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