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米印外相会談、中国の海洋進出や中東情勢を巡る安全保障協力を確認

両国は安全保障や先端技術、エネルギー分野で協力を継続する方針を確認した。
2026年5月24日/インド、首都ニューデリー、ジャイシャンカル外相(右)とルビオ米国務長官(AP通信)

ルビオ(Maro Rubio)米国務長官は24日、就任後初めてインドを公式訪問し、ジャイシャンカル(Subrahmanyam Jaishankar)外相と会談した。中国の海洋進出や中東情勢を巡る安全保障協力を確認する一方、両国間で広がる「信頼不足」の修復が大きな課題となった。背景にはトランプ(Donald Trump)大統領による高関税政策や、米国がインドの宿敵パキスタン・中国との関係を強化していることへのインド側の警戒感がある。

ルビオ氏は会談後の共同記者会見で、「インドは米国にとって世界で最も重要な戦略的パートナーの一つだ」と強調し、両国が包括的な貿易協定の締結に向けて前進しているとの認識を示した。その上で、トランプ政権の関税措置について「特定の国を狙ったものではなく、世界的な経済政策の一環だ」と説明し、対印関係への悪影響を否定した。

これに対しジャイシャンカル氏は、「米国は“アメリカ第一”、インドは“インド第一”の立場で行動している」と述べ、双方が国益を優先する現実を認めた。インドはエネルギー安全保障を重視しており、ロシア産原油の輸入継続や多角的な供給網維持を譲る姿勢は見せなかった。中東でのイラン情勢悪化を受け、ホルムズ海峡の安全確保も主要議題となった。

近年、米印関係は中国を念頭に急速に接近してきた。日本、オーストラリアを含む4カ国の枠組み「クアッド」はインド太平洋地域における中国の影響力拡大に対抗する枠組みとして機能している。しかし、専門家の間では「戦略的利害は一致しても、価値観や外交姿勢には依然隔たりがある」との見方が強い。

特にインドは米国がイラン問題でパキスタンとの連携を深めたことに不満を抱いている。さらにトランプ氏が今月、中国を訪問して首脳外交を展開したことも、インドでは「対中融和」と受け止められ、警戒感を高めた。インド外務省報道官は「この1年、ワシントンからの発言はインドの安全保障上の懸念を軽視しており、信頼欠如を生んだ」と指摘している。

それでも両国は、安全保障や先端技術、エネルギー分野で協力を継続する方針を確認した。ルビオ氏は訪印中、日本、オーストラリア外相とも会談し、クアッド外相会合にも出席する予定で、対中包囲網の維持に向けた結束を呼びかける見通しだ。専門家は「関係悪化を食い止める効果はあるが、信頼回復には時間がかかる」と分析している。

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