欧州各地で気温上昇、スポーツ大会で死者相次ぐ「まだ5月」
各国政府は水分補給や日中の外出制限を呼びかけるとともに、学校や高齢者施設での熱中症対策を急いでいる。
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欧州各地で5月としては異例の猛暑が続き、各国当局が健康被害への警戒を強めている。フランスではアマチュアスポーツ大会の参加者が相次いで死亡し、政府が高温下での運動自粛を呼びかける事態となった。専門家はこうした早期の熱波は気候変動の影響によって今後さらに増加する可能性が高いと警告している。
イギリスでは25日、ロンドンのヒースロー空港で33.5度を記録し、5月の最高気温を更新した。従来の記録は1922年と1944年に観測された32.8度だったが、それを約80年ぶりに上回った。地域によってはさらに気温が上昇し、一部では35度近くに達するとの予報も出されている。気象台は今年初めて高温警報を発令し、高齢者や持病を抱える人々に注意を呼びかけた。
フランスでも広い範囲で30度を超える暑さとなり、各地で5月の最高気温を更新した。南西部ブリーブ・ラ・ガイヤルドでは35.3度を記録し、パリやボルドーでも厳しい暑さとなった。気象当局は31県に高温警報を発令し、学校やスポーツ団体に対して活動時間の見直しを要請している。
こうした中、フランスでは週末に開かれた市民参加型スポーツイベントで死者が相次いだ。パリで行われたロードレースでは53歳の男性がレース中に倒れ、その後死亡した。地元紙によると、心臓発作を起こしたとみられている。また、リヨン近郊では女性が熱中症の症状を訴えた後に死亡した。いずれも猛暑との直接的な因果関係は調査中だが、中央政府は「高温下での運動には重大な危険が伴う」として警戒を呼びかけた。
スペインやポルトガルでも猛烈な暑さが続いている。スペイン南部では38度を記録し、今後40度近くまで上昇する可能性があるという。欧州各国の気象台は北アフリカから流れ込む熱気が高気圧に閉じ込められる「ヒートドーム現象」が原因だと分析している。
専門家は従来なら夏本番である7月や8月に発生していた規模の熱波が、近年は春や秋にも現れるようになっていると指摘する。特に都市部では夜間も気温が下がりにくい「熱帯夜」が増えており、健康被害のリスクが高まっている。各国政府は水分補給や日中の外出制限を呼びかけるとともに、学校や高齢者施設での熱中症対策を急いでいる。
