◎この地域では強い地震が相次いでいる。
2022年6月23日/アフガニスタン、パクティカ州郊外の村(ロイター通信)

アフガニスタンとパキスタンの国境付近で22日、マグニチュード6.5の強い地震が発生した。

パキスタン当局によると、北西部カイバル・パクトゥンクワ州で少なくとも9人が死亡、100人以上が医療機関で治療を受けたという。

米地質調査所(USGS)によると、地震は22日の午前1時47分頃(現地時間)に発生。震源はアフガン北東部のパキスタン国境近く。地震の規模を示すマグニチュードは6.5。震源の深さは187.6km。

カイバル・パクトゥンクワ州の政府関係者はAP通信の取材に対し、「100人以上がショック状態で医療機関に運び込まれた」と語った。

同州当局によると、広い範囲で被害が報告され、これまでに9人の死亡を確認したという。一部地域では地滑りも発生し、道路が寸断されたようだ。

両国と国境を接するタジキスタンでも数十人が負傷したと伝えられている。

カイバル・パクトゥンクワ州の災害管理当局は声明で、「少なくとも民家19軒が倒壊し、調査を進めている」と述べた。州政府は陸軍に支援を要請している。

首都イスラマバードでも強い揺れが感じられ、多くの人々が自宅やオフィスから飛び出した。地元メディアによると、市内のいくつかのマンションで外壁に亀裂が生じたという。

アフガンの首都カブールでも多くの市民が屋外に飛び出し、余震に備えた。

パキスタンのシャリフ(Shahbaz Sharif)首相は国家防災管理庁(NDMA)に対し、あらゆる事態に対処できる体制に移行するよう命じた。

一方、アフガンのタリバン政権のムジャヒド(Zabihullah Mujahid)報道官は22日、「関係機関に全ての保健所を使用可能にするよう命じた」とツイートした。

この地域では強い地震が相次いでいる。2005年に発生したマグニチュード7.6の地震ではパキスタンと印カシミール地方で数千人が死亡した。

アフガン南東部で昨年発生したマグニチュード6.1の地震では石造りやレンガ造りの掘っ立て小屋が軒並み倒壊。タリバンはこの地震で1150人が死亡、数百人が負傷したと報告している。

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