◎インドは世界で最も水不足に悩まされている国のひとつであり、近年の異常気象による水不足は農作物の損失、森林火災、大停電を引き起こしている。
自撮りする女性(Getty Images)

自撮り中に落としたスマートフォンを回収するために貯水池の水を抜くよう命じたインドの政府職員が停職処分を受けた。

主要紙タイムズ・オブ・インディアによると、停職処分を受けたのは食品検察官を務める男性。中部チャッティスガル州の貯水池で自撮り中にサムスンのスマホを落としてしまったようだ。

男性は先週、このスマホに政府の機密データが入っているとして、地元のダイバーに回収を依頼した。しかし、回収作戦は失敗に終わった。

男性はディーゼルポンプを使って貯水池を空にするよう関係部署に提案した。

それから3日かけて200万リットル以上の水が池からくみ上げられた。タイムズ・オブ・インディアはこの水量について、「1500エーカーの土地を灌漑できる量」と報じている。

ソーシャルメディアで拡散した動画には、貯水池から水がくみ上げられる様子を赤い日傘をさして見守る男性の姿が映っていた。

男性は地元メディアの取材に対し、「貯水池の水は灌漑に使えず、関係部署からも許可を得ている」と述べていた。

サムスンのスマホは無事回収されたが、内部まで水が浸透し、うんともすんともいわなかった。

その後、自撮り男のせいで200万リットル以上の貴重な水が浪費されたという苦情が州政府に多数寄せられ、当局は男性を停職処分にした。

インドは世界で最も水不足に悩まされている国のひとつであり、近年の異常気象による水不足は農作物の損失、森林火災、大停電を引き起こしている。

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