米コロナ救済法案／ナンシー・ペロシ下院議長がトランプを非難

新コロナ救済法、HEROES法の現状

・健康と経済回復オムニバス緊急ソリューション法（HEROES法）：2.2兆ドル（230兆円）
2020年10月2日下院通過
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2020年？？？？上院通過（交渉決裂、大統領選以降に持ち越し）
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2020年？？？？下院、上院の修正に同意
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2020年？？？？トランプ大統領署名

・コロナ援助、救済、および経済安全保障法（CARES法）：2.2兆ドル（230兆円）
2019年7月下院通過
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2020年3月25日上院通過
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2020年3月27日下院、上院の修正に同意
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2020年3月27日トランプ大統領署名

ナンシー・ペロシ下院議長は、約2兆ドルのコロナ救済パッケージをめぐる一連の交渉で結果が出なかったことについて、スティーブン・ムニューシン財務長官を非難した。

トランプ大統領は選挙前の大型救済パッケージを約束し、ガタガタの航空業界や中小企業を救済すると明言していたが、ペロシ救済（HEROES法）は共和党の壁を打ち崩せずにいる。

ペロシ下院議長はミッチ・マコーネル上院院内総務を含む共和党員と激突、大統領選挙後の交渉の行方は全く見通せない。

トランプ大統領が当選すれば、より大きな予算が組まれる可能性もある。しかし、敗北すれば、大統領は救済への意欲を失うかもしれない。

29日、トランプ大統領は「ジョン・タッフィーのポッドキャスト」の中で、「救済したいが、ナンシー・ペロシ案はやりたくない」と述べた。

ペロシ下院議長によると、合意への障害は、「コロナテスト計画」「州および地方政府への援助」「学校への資金提供」「失業中の給付」「共和党が求めるコロナ関連の訴訟費用」など、半ダース以上にのぼるという。

ペロシ下院議長の怒りに対し共和党は、「11月3日の選挙結果に左右されず、ペロシ救済ではなく的を絞ったスリム救済パッケージにすべき」と要求した。

ナンシー・ペロシ下院議長の声明（財務長官充て）

ペロシ下院議長の非難声明は、株式市場がコロナウイルス急増と救済パッケージ遅延の影響で急落した直後に発表された。

ナンシー・ペロシ下院議長の声明（財務長官充て）：
「コロナウイルスが急拡大し、株式市場が急落する中、私たちはトランプ政権が決定的に重要な複数の項目について、約束した回答を待っている」

「大統領の回答は私たちの交渉を継続するために欠かせないものだ」

これに対しムニューシン財務長官はペロシ下院議長の「ゼロか100か」のアプローチを厳しく非難。「アメリカの家族を傷つけている」と述べた。

ペロシ下院議長は3月に議会を席巻したコロナ援助、救済、および経済安全保障法（CARES法）より大きいHEROES法の成立を何カ月も要求してきた。

しかし、同法案は下院を2回通過したものの、上院で行き詰まっている。

ホワイトハウスの経済顧問、ラリー・クドロー氏はこの問題について妥協することはないと述べた。

ラリー・クドロー経済顧問：
「民党党員は完全に失業している」

「失業支援、中小企業支援、学校の支援などは大いに役立つ可能性がある。しかし、民主党の求める規模の法案が上院を通過することはない」

トランプ大統領は自分の名前で市民に1,200ドルを直接支払う別の救済案を熱望していた。これに対しミッチ・マコーネル上院院内総務は大統領に、選挙前の取引をやめるよう助言している。

29日、ペロシ下院議長は記者団に対し、「ジョー・バイデンが勝つと確信している。レームダック会期で救済法案をまとめる」と述べた。

ナンシー・ペロシ下院議長：
「2つの理由で請求書が欲しい。ひとつは助けを必要とするアメリカ人を助けるため。もうひとつは、バイデン政権でやるべきことがたくさんあるためだ」

※レームダック：任期の残っている落選議員や大統領を揶揄的に指すのに用いられる。