米大統領選2020／トランプ大統領COVID-19タイムライン5

10月27日

アメリカの新規感染数は約73,000件

ジョンズ・ホプキンズ大学のまとめによると、アメリカの累計感染者数は885万人、累計死者は22.7万人。27日の新規陽性数は73,240件、死者は985人だった。

現在の震源地はアメリカ、ラテンアメリカ、ヨーロッパ。世界の累計感染者数は4,400万人を超えた。

【世界の感染状況／10月28日時点】

ロシア／マスク着用が義務化される

ロシアのコロナウイルス対策本部によると、過去24時間の死者数が過去最高を更新する320人に達したという。なお、同日の新規陽性数は16,550件だった。

現在、首都モスクワが震源地になっており、新規陽性者の25％、新たな死者の約20％を占めている。

陽性数と死者数の記録的な増加に伴い、当局は全国民を対象とする外出時のマスク着用義務化を決定。また、全てのクラブ、バー、レストラン、その他の娯楽施設を23:00～06:00の間、閉鎖するよう命じた。

バイデン氏「アメリカの魂を取り戻す」

ジョージア州メリウェザー郡、ウォームスプリングスで集会を開催したバイデン氏は、「コロナウイルスを克服しアメリカの魂を取り戻す」と有権者に訴えた。

ジョンズ・ホプキンズ大学のまとめによると、アメリカの累計感染者数は882万人、死者は22.6万人。26日の新規陽性数は74,323件だった。

バイデン氏はコロナウイルスの抑え込みに失敗し、市民の死に興味を示さないトランプ大統領の発言や行動を厳しく非難した。

ジョー・バイデン氏：
「大統領はコロナウイルスに戦争しかけた。しかし、今、彼は肩をすくめ、敗北を認め、降伏した」

「私は行動する準備ができている。決して白旗は降らない」

バイデン氏「トランプ大統領はコロナに屈し、降伏した」

オバマ前大統領が有権者に期日前投票を呼びかける

27日、フロリダ州でドライブインキャンペーン集会を開催したバラク・オバマ前大統領は有権者に対し、「今すぐ」投票するよう促し、自己満足してはいけないと警告した。

2008年、オバマ氏はタンパベイ・レイズがワールドシリーズ初出場（1勝4敗で敗れた）を決めた年に再選を果たしている。

バラク・オバマ前大統領
「あの時、レイズは少し足りなかった。そして民主党員は2016年にも少し足りなかった」

「次の数週間、フロリダは2つの間違いを修正できる。ひとつはレイズのワールドチャンピオン、もうひとつはジョーとカマラをホワイトハウスに送り込むこと。チャンスを逃さないでほしい。ただそれを成し遂げなさい」

ほとんどの有権者は車の外に立ち、ルールに従いマスクを着用し、社会的距離を確保していた。

2016年、トランプ大統領は大接戦の末にフロリダ州を制した。同州は2020年の結果を占う最重要州のひとつと位置付けられており、両候補の支持率は拮抗している。

フロリダ州の支持率／ファイブサーティエイト
バイデン氏50％　：　トランプ大統領48%（10月27日時点）

トランプ大統領の仕事を非難するオバマ氏

ジョージアの牙城を崩したいバイデン氏

ジョージア州は1992年のビル・クリントン氏以来、民主党に選挙人を投じていない。

27日、バイデン氏は同州での勝利を目指し、最初の目的地メリウェザー郡、ウォームスプリングスで集会を開催する。この町は民主党の英雄、フランクリン・ルーズベルト大統領がポリオ治療のために訪れた地である。

2016年の大統領選、メリウェザー郡を制したトランプ大統領とヒラリー・クリントン氏の票差はわずか1,418票だった。

ジョージア州（登録有権者：約760万人）の期日前投票数は300万人を超え、2016年の総投票数の71％に達している。

フロリダ州の支持率／ファイブサーティエイト
バイデン氏51％　：　トランプ大統領46%（10月27日時点）

最終週の戦い、バイデン氏は攻撃、トランプ大統領は防衛

27日、トランプ大統領は2016年の大統領選挙で勝利した重要州のミシガン、ウィスコンシン、ネブラスカで集会を開催。領土を守り抜くことに心血を注いでいる。

現在、中西部のコロナウイルス新規陽性数は急増しており、医療関係者への負担も増加し続けている。しかし、トランプ大統領はキャンペーン活動を加速させ、集会中に何度も「我々は美しく最終コーナーを曲がった」「コロナは消えるだろう」と主張した。

一方、ジョー・バイデン氏は感染予防対策を徹底した小規模な集会で有権者に支持を訴えている。

民主党は最重要州の獲得を目指しており、戦いに大きな影響を与えるフロリダ州ではバラク・オバマ前大統領が集会を開催する予定である。

メラニア夫人は27日午後に激戦州ペンシルベニアでソロライブを開催予定、郊外の女性有権者にアピールする。

フロリダ州の支持率／ファイブサーティエイト
バイデン氏50％　：　トランプ大統領48%（10月27日時点）

ペンシルベニア州の支持率／ファイブサーティエイト
バイデン氏52％　：　トランプ大統領45%（10月27日時点）

ペンス副大統領は側近のコロナ感染に動じることなく、集会を継続

ペンス副大統領は側近数名がコロナウイルスに感染したにも関わらず、決戦当日までの7日間をフルスロットルで戦い抜くと表明した。なお、陽性と診断されたのは、側近中の側近、マーク・ショート首席補佐官とボディマンなど。

先週、ペンス副大統領は12のキャンペーン集会と2つのプライベートイベントを開催、大車輪の活躍を見せた。しかし、ショート首席補佐官などの陽性診断者もこれに同行しており、ウイルスを各地に広めた可能性があると指摘されている。

一方、チームペンスは関係者の陽性確認後に計画を一部変更、ノースカロライナ州、サウスカロライナ州、ミシガン州、ウィスコンシン州、アイオワ州、ネバダ州での集会を停止した。また、有権者と距離をとるなどの対策も行っている。

ペンス副大統領は連日PCR検査を受け、陰性と診断されている。

10月26日

テドロス事務局長「科学者に対する露骨な軽蔑が感染拡大につながった」

26日、世界保健機関（WHO）のテドロス・アダノム事務局長は記者会見で次のように述べた。

テドロス・アダノム事務局長：
「先週の新規感染数は過去最高だった」

「指導者が迅速に行動すれば、ウイルスを抑制できる」

「科学と医療の専門家に対する露骨な軽蔑を行った国では政治的分裂や混乱が広がり、症例数と死者の増加につながった」

トランプ大統領は世界的な感染症の権威、アンソニー・ファウチ医師や疾病予防管理センター（CDC）に殴りかかり、政治的混乱、人種差別による暴動、そしてコロナウイルスの大規模感染を招いたが、テドロス事務局長は個人名や特定の国家を名指ししなかった。

ニューヨークのマイクロクラスター戦略

ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ州知事は26日の記者会見で、「ニューヨーク市の検査陽性率は3.25%まで低下した」と述べた。なお、州全体の陽性率は1.18％だという。

アンドリュー・クオモ州知事：
「最も簡単かつ利益を上げる感染予防対策はマスクを着用することである」

「ニューヨークの陽性率は国内で最も低くなった。今は他の地域の感染状況が気がかりだ」

ニューヨーク州は感染エリアをブロック単位で管理しており、エアロゾルによるクラスターが発生地域したエリアは「レッドゾーン」に指定される。なお、感染者数などの条件に応じて「オレンジ」「イエロー」にランク分けし、市民に注意を促していた。

ペンス副大統領とセカンドレディは陰性

広報担当者によると、26日午前の検査でマイク・ペンス副大統領とセカンドレディの陰性を確認したという。

先日、チームペンスの関係者、計5人のコロナウイルス感染が確認されている。

チームペンスの情報筋によると、5人の中には副大統領の側近、マーク・ショート首席補佐官とボディマンも含まれており、先週から検疫を行っているという。

メドウズ首席補佐官「パンデミックを制御するつもりはない」

ホワイトハウスの首席補佐官、トランプ大統領の参謀長を務めるマーク・メドウズ氏はCNNのインタビューの中で、「アメリカはパンデミックを制御するつもりはない」と述べた。

マーク・メドウズ首席補佐官
「私たちはパンデミックを制御するつもりはない。ワクチン、治療法、その他の緩和策を得ることで、抑え込むことができる」

メドウズ首席補佐官はCNNからパンデミックを制御できなかった理由について聞かれると、「伝染病のウイルスだから」と答えた。

WHOの疫学者「セネガルから学ぶべきだ」

世界保健機関（WHO）の感染症疫学者が西アフリカの感染予防対策、検査、戦略を賞賛した。

WHOの疫学者、マリア・ヴァン・ケルコフ博士は、「私たちはセネガルから学ぶことができる。学ぶべきだ」とツイートした。

ケルコフ博士は課題に直面したセネガル政府の対応、デジタル化、分散化、検査体制の強化方法から世界は学ぶべきことがあると述べた。

また他のツイートでは、欧米諸国に比べると感染拡大の抑え込みに成功したタイ、ベトナム、ラオス、カンボジア、オーストラリア、ニュージーランド、ドイツ、韓国、日本、ルワンダ、ウルグアイ、中国、シンガポールなどからも学ぶべきとコメントしている。

マリア・ヴァン・ケルコフ博士「セネガルから学ぶべきだ」

中国、新疆ウイグル自治区で集団検査

中国北西部、新疆ウイグル自治区で陽性者1名（無症状）が確認され、当局は都市の住民470万人を検査すると発表した。

当局によると、陽性と診断されたのは17歳の少女、縫製工場で働いていたという。

26日、新疆ウイグル自治区の地域保健委員会は声明を発表。25日午後の時点で137件の陽性（いずれも無症状）を確認し、縫製工場は閉鎖された。

自治区は現在封鎖されており、学校は30日まで閉鎖。当局は27日までに検査を終えるとコメントした。

テキサス州エルパソ郡が夜間外出禁止令を発出

テキサス州エルパソ郡では、10月1日以降、検査陽性率が160％、入院患者は300％増加した。

当局によると、24日夜の時点で、郡内全ての病床とICUの占有率が100％に達したという。

当局のリカルド・サマニエゴ氏は記者会見で、「コミュニティの移動を制限するために、夜間外出禁止令を発効した」と述べた。

リカルド・サマニエゴ氏：
「現在、私たちの病院は定員に達している」

「ルールに従い行動してほしい。マスクを着用しない者は250ドルの罰金、その他のルールを破った者には500ドルの罰金が科せられる」

アメリカの新規感染数は約60,000件

ジョンズ・ホプキンズ大学のまとめによると、アメリカの累計感染者数は870万人、累計死者は22.5万人。25日の新規陽性数は60,789件、死者は914人だった。

現在の震源地はアメリカ、ラテンアメリカ、ヨーロッパ。

【世界の感染状況／10月27日時点】