◎12月17日に開催される米食品医薬品局(FDA)の会合で、緊急使用の可否を決める。
◎報告書によると、「接種者の94.5%を保護し、重大な安全上の懸念はなかった」という。
Getty Images/モデルナ社

米食品医薬品局(FDA)によると、モデルナ社のワクチンはまもなく緊急使用を許可される予定だという。

FDAの科学者と専門家はモデルナワクチンについて、「接種者の94.5%を保護し、重大な安全上の懸念はなかった」と報告した。

同ワクチンはモデルナ社、国立衛生研究所および国立アレルギー・感染症研究所が共同で開発した。

ファイザー社とモデルナ社のワクチンは同じ技術を使用しており、どちらも2回接種を受ける必要がある。ただし、2つを組み合わせることはできないという。ファイザーワクチン(1回目)を接種した人は、2回目も同じワクチンを接種しなければならない。

12月17日の会合でモデルナワクチンの緊急使用が許可された場合、来週はじめには約600万回分の接種を開始できる可能性があるという。

ファイザーワクチンの追加出荷も順調に進んでいるため、より多くのコロナウイルスワクチンを老人ホームや医療関係施設に届けられるだろう。

モデルナ社のワクチンについて

報告書によると、モデルナワクチンは子供を対象とした研究をまだ行っていないため、接種できる人は18歳以上に限られるという。

また、妊娠中の女性や免疫力が低下している人に対しての臨床試験も行われていない。

最も一般的な副反応は「注射部位の痛み」、その後に「倦怠感」「頭痛」「筋肉痛」「関節痛」「発熱」が続く。

12月17日、FDAに助言する独立した専門家チームがモデルナワクチンの緊急使用を許可するかどうかについて投票し、スティーブン・ハーン長官がそれらの意見を踏まえて決断を下す。

・94.5%の確率で接種者を保護する。

・18歳以上限定。

・2回接種する必要がある。

・主な副反応は「注射部位の痛み」「倦怠感」「頭痛」「筋肉痛」「関節痛」「発熱」。

保存温度はー20℃、期間は6カ月。標準的な冷凍庫で保管可能

・ファイザーワクチンよりはるかに輸送しやすい。

種類保護率
接種回数
試験数
(公表数)
保存
期間
費用
ファイザー95%
2回
43,538人-75℃
5日
20ドル
モデルナ94.5%
2回
30,000人-20℃
6カ月
33ドル
オックスフォード62-90%
2回
24,000人冷蔵庫
4ドル
スプトーニクV92%
2回
20,000人冷蔵庫
10ドル

モデルナワクチン:分かっていないこと

・妊娠中の女性や免疫力が低下している人に対しての使用可否および効果。

・18歳以下への効果。

・HIV/AIDS患者やコロナウイルスから一度回復した人への効果。

・接種者はコロナウイルスから保護されるが、「ウイルスの拡散を防ぐ効果があるかどうか」はまだ分かっていない。

・接種者はコロナウイルスから完全に保護される?症状から保護される?

免疫を保持できる期間は?

モデルナ社/ワクチン開発試験の様子

ファイザー社のワクチンについて

・95%の確率で接種者を保護する。また、65歳以上の患者の保護率も94%を示した。

・2020年に最大5,000万回分、2021年に最大13億回分の投与を目指している。

・2回接種する必要がある。

・輸送時の温度管理(ー75℃前後)が懸案事項だった。

16歳の以上の人々に十分な安全を保証できる

・1回の投与で強力な保護を得られると米食品医薬品局(FDA)は判断した。ただし、最高の保護を得るためには2回接種すべきと推奨。

・男女、異なる人種や民族に等しく効果を発揮する。

ファイザーワクチン:分かっていないこと

・HIV/AIDS患者やコロナウイルスから一度回復した人への効果。

・接種者はコロナウイルスから保護されるが、「ウイルスの拡散を防ぐ効果があるかどうか」はまだ分かっていない。

・接種者はコロナウイルスから完全に保護される?症状から保護される?

免疫を保持できる期間は?

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