◎フランスのジャン・カステックス首相は17日、コロナ変異ウイルス「オミクロン株」は電光石火のごとく広がり、来年の初め頃までにはフランスを支配する可能性が高いと警告した。
2021年12月17日/フランス、サン=カンタン・アン・イブリーヌの国立競輪場、ワクチン接種を待つ人々とライダー(Getty Images/AFP通信)

フランスのジャン・カステックス首相は17日、コロナ変異ウイルス「オミクロン株」は電光石火のごとく広がり、来年の初め頃までにはフランスを支配する可能性が高いと警告し、国民にワクチンを接種するよう強く促した。

カステックス首相は記者団に対し、「フランスは第5波の真っただ中にあり、オミクロンは力をフルに発揮している」と述べ、休暇期間中の感染拡大を抑えるために、新年のイベントや花火大会などの集会を禁止すると発表した。

またカステックス首相は「集会を避けるほど感染のリスクは低くなる」と国民に訴え、基礎疾患や健康上の問題などでワクチンを接種できない人以外は速やかにワクチンを接種するよう呼びかけた。

AFP通信によると、政府はワクチン未接種者の行動を厳しく制限する法案を来年1月に提出する予定だという。

カステックス首相は、「健康上の理由以外でワクチンを拒否している数百万人がコロナを拡散していることは明らかであり、国を危機に陥れる行動は到底容認できないため、来年1月にワクチン展開を強化する」と述べたが、未接種者がどのような制限を受けるかは明らかにしなかった。

BBCニュースによると、フランスのイギリスに対する入国制限が18日から厳しくなることを受け、ユーロスターと英仏海峡トンネルはひどく混雑しているという。

オミクロン株の電光石火に備えているのはイギリスとフランスだけではない。

ドイツのカール・ラウターバッハ保健相は17日、国内でオミクロン株が急速に拡大していることに懸念を表明した。ドイツの17日の新規陽性は50,000件以上になると見込まれている。

アイルランドの保健当局は17日の新規陽性のおよそ3分の1がオミクロン株と明らかにした。保健相は17日の記者会見で、「これまでに経験したことのない勢いで感染が拡大している」と懸念を表明した。

アイルランド政府は12月20日に新たな制限を発効する予定。国内のホスピタリティ業界(飲食店、映画館、バーなど)は20時以降の営業を禁じられる。一部の政治家と医療専門家は、この制限は「宅飲みパーティ」を助長する可能性があると懸念を表明した。

ロイター通信などによると、イギリスの17日の新規陽性は93,000件を超える見込み。オミクロン株の症例数はまもなく15,000件に達する。

オランダの地元メディアは、「政府の医療顧問が厳格な全国封鎖への速やかな移行を推奨した」と報じた。マルク・ルッテ首相は17日、国内のウイルスは1月までにオミクロン株にほぼ置き換わると予想していると述べた。

オランダ政府は11月下旬に飲食店や小売店に営業時間の短縮を命じている。この制限はクリスマス前に終了する予定だったが、1月14日まで延長されることが決まった。

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