◎公共放送NOSによると、暴徒は警察官に石を投げつけ、花火を撃ちこみ、パトカーを燃やしたという。
2021年11月19日/オランダ、ロッテルダム、コロナの感染拡大に伴う部分封鎖に抗議するデモ(Media TV Rotterdam/AP通信)

11月19日、オランダのロッテルダムでコロナウイルスの感染拡大に伴い発効された部分封鎖に反対するデモが行われ、一部の暴徒と警察が衝突した。

公共放送NOSによると、暴徒は警察官に石を投げつけ、花火を撃ちこみ、パトカーを燃やしたという。

警察は19日遅くの声明で、「激しい騒乱により、複数の負傷者を確認した」と述べ、一部の危険な暴徒に銃を発砲したと述べた。NOSによると、機動隊は暴徒化した数百人に放水砲を浴びせたという。

ロッテルダム警察の担当官はロイター通信の取材に対し、「デモは警察官の命を脅かす暴動に発展したため、警告射撃と直接射撃を行った」と述べ、少なくとも2人が負傷したと明らかにした。

ロッテルダムの地方政府は非常事態を宣言し、市中心部の駅は閉鎖された。

ソーシャルメディアには暴動関連の写真や動画が複数共有されている。ある動画には、市中心部の通りでパトカーを燃やし警察官に石を投げつける暴徒の姿が映っていた。

オランダはコロナウイルスの感染拡大を受け、先週13日に新たな制限を発効した。

<オランダの部分封鎖 11月13日~>
・必要不可欠な施設(病院、インフラ関係企業、薬局、ガソリンスタンドなど)は営業を継続。

・レストラン、バー、カフェ、スーパーマーケットの営業時間は20時まで。

・必要不可欠でない施設および店舗(カジノ、サウナ、美容院、サロンなど)の営業時間は18時まで。

・プロとアマチュアスポーツは無観客で継続。サッカーW杯予選含む。

・テレワークを強く推奨。

ロッテルダムの抗議者たちは、コロナワクチン関連の新たな制限(未発効)に強い不満を表明した。

政府は先日、コロナワクチンを接種した人およびコロナから回復したと証明できる人に「コロナパスポート」を交付する法律を導入したいと述べた。PCR検査で陰性を証明してもパスは交付されない。

また政府は19日、大晦日の花火打ち上げを禁止すると発表した。大晦日の花火禁止は2年連続。ロッテルダムの抗議に参加したという男性はツイッターに、「オランダ人は新年あけましておめでとう花火を楽しみにしている」とツイートし、政府を非難した。

政府は花火の禁止について、「医療機関、警察、その他の主要な労働者に余計な負担をかけないことを目的としている」と述べ、国民に理解と協力を呼びかけた。

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