◎反ワクチン抗議者たちは今週、首都キエフで新しい規則に反対する抗議デモを行った。
2021年11月3日/ウクライナ、首都キエフで開催された反コロナワクチン抗議デモ(Efrem Lukatsky/AP通信)

11月6日、ウクライナの保健省によると、過去24時間のコロナウイルス陽性者は25,063件、死亡者数は過去最多を更新する793人だったという。

ウクライナの陽性者数は8月中旬からゆっくり増加し始め、今年4月の第二波を完全に上回った。過去1週間の陽性者数は1日あたり約23,000件まで増加し、医療機関を圧倒している。

ウクライナ政府は4種類のコロナワクチンを承認しているが、接種を終えた人は6日時点で人口の約18%にとどまっている。

政府は先月、公務員や教師などに11月8日までにワクチンを接種するよう命じ、従わない者の給与を差し押さえると発表した。さらに、国内の公共交通機関、バス、飛行機を利用する際には、ワクチン接種証明または陰性証明が必要になった。

反ワクチン抗議者たちは今週、首都キエフで新しい規則に反対する抗議デモを行った。

ウクライナの人口は約4,400万人、累計感染者は6日時点で約320万件、累計死亡者は75,000人を超えた。

一方、ウクライナと国境を接するロシアの感染状況も深刻で、6日の新規陽性者数は過去最多の41,335件、1,188人が死亡した。

ロシアの保健当局は9月中旬から始まった感染爆発の主な要因にワクチン接種の低迷を挙げている。接種を終えた人は6日時点で人口の約33%。

ウラジーミル・プーチン大統領は先月、国民に10月30日から11月7日まで仕事を休むよう命じ、地方政府に必要に応じて非稼働期間を延長することを許可した。

北西部のノヴゴロド州、シベリアのトムスク州、ウラル連邦管区のチェリャビンスク州、首都モスクワ南西部のクルスク州とブリャンスク州を含むいくつかの都市は、来週の終わりまで非稼働期間を延長している。

しかし、モスクワ市長は「首都の感染状況は安定した」と主張し、非稼働期間は予定通り7日で終了すると述べた。ウクライナの領土であるクリミア半島も稼働すると伝えられている。

モスクワでは高齢者の外出禁止令やテレワークの一部義務化など、一定の制限が維持される予定。また、商業施設を利用できる人は、ワクチン接種完了者、過去6か月以内にコロナから回復したと証明できる人、陰性を証明できる人に限定される。

ロシアの累計感染者は875万件以上、累計死亡者は24.5万人以上。一部の専門家は、ロシアの累計死亡者数は過小報告されている可能性が高いと指摘しており、国内の過剰死亡者数を集計している団体によると、9月末までに46万人以上が死亡したという。

超過死亡率は特定の集団の死亡率が一時的に増加し、本来想定される死亡率を超過した割合のことで、伝染病、パンデミック、飢饉、戦争などによって引き起こされる。

<欧州のワクチン完全接種率 Our World in Data 11月6日時点>
ポルトガル 87%(全人口)
スペイン 80%
イタリア 72%
オランダ 69%
フランス 68%
イギリス 67%
ドイツ 66%
ハンガリー 60%
チェコ 57%
ラトビア 55%
クロアチア 44%
ルーマニア 37%
ロシア 33%
ブルガリア 25%
ウクライナ 18%
アルメニア 7%

米国 57%
日本 73%

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