ブラジル2026年4月貿易黒字105億ドル、前年比38%増
輸出をけん引したのは一次産品だった。
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ブラジル政府は7日、2026年4月の貿易収支が105億ドルの黒字となり、前年同月比で37.5%増加したと発表した。4月としては過去最高水準となり、大豆や原油を中心とする輸出拡大が全体を押し上げた形だ。輸出大国ブラジルの資源・農産物の強さを改めて示す結果となった。
4月の輸出総額は341億ドル、前年同月比で14.3%増加した。一方、輸入は236億ドルで6.2%増にとどまり、輸出の伸びが輸入を大きく上回ったことが黒字拡大につながった。市場予想の中央値は約109億ドルだったため、実績はこれをわずかに下回ったものの、高水準の黒字を維持した。
輸出をけん引したのは一次産品だった。大豆輸出額は前年同月比18.8%増、原油は10.6%増、鉄鉱石は19.5%増、牛肉は29.4%増となった。特に大豆は中国向け需要が強く、ブラジル経済を支える主力輸出品となっている。また、国際原油価格の高止まりも輸出額を押し上げた。
ブラジルは世界有数の農業・資源輸出国であり、大豆や鉄鉱石、原油などの国際市況の影響を強く受ける。近年は原油生産の拡大によってエネルギー輸出国としての存在感が高まり、政府は高水準の資源価格が当面続くとの見方を示している。
2026年1〜4月累計の貿易黒字は248億ドルとなり、前年同期比で43.5%増加した。政府は通年の貿易黒字見通しを721億ドルとしているが、足元の原油価格上昇が続けば、さらに上振れする可能性もある。市場では中東情勢の緊張やエネルギー需給の逼迫が原油相場を押し上げ、ブラジルの輸出環境を支えているとの見方が広がっている。
一方で、先行きには不透明感も残る。世界経済の減速懸念に加え、中国経済の伸び鈍化はブラジル産資源への需要を下押しする可能性がある。また、米国の通商政策も不安要因となっている。ルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領は今週、米国を訪問し、トランプ(Donald Trump)大統領と会談する予定だ。輸出依存度の高いブラジルにとって、米中両国の経済動向は引き続き大きな課題となる。
ブラジル経済はインフレ圧力や高金利政策の影響を受けながらも、農業・資源分野の強さを背景に底堅さを維持している。今回の貿易黒字は同国が世界的な食料・資源供給国として重要な地位を保っていることを改めて印象づけた。
