アンソニー・ファウチ博士、感謝祭後の感染急増を警告

2020年11月30日 2020年12月21日 5分26秒

29日、米国立アレルギー・感染症研究所所長のアンソニー・ファウチ博士はABCニュースのインタビューの中で、「感謝祭休暇後、症例数が急増する可能性がある」と警告した。

感謝祭休暇に伴い、何百万もの人々が帰省や旅行を楽しんでいる。

ファウチ博士は、「私たちが待ち望んでいる変化は突然現れない。事態が突然好転することは決してない」と述べた。

ジョンズ・ホプキンズ大学のまとめによると、アメリカの累計感染者数は1,300万件以上、累計死亡者は26.6万人。27日の新規陽性者数は205,460件、死亡者は1,412人だった。

また、29日午前の時点で11月の感染者数は400万件を超え、前月の2倍に達した。

運輸保安局によると、11月20日から28日の間で約800万人が国内の空港を通過したという。

ファウチ博士は先週、市民に感謝祭は自宅で過ごすよう呼び掛けていた。しかし、期間中の空港利用者数は今年3月以来最高を記録した。

ファウチ博士は休暇旅行から戻ってくる市民に強く注意を促し、検疫と検査を奨励した。

アンソニー・ファウチ博士：
「感染拡大を防ぐ対策の重要性を理解しなければならない」

「今後数週間、私たちは同じような事態に陥るだろう。感染者の急増を覚悟しなければならない。怖がらせたくないが、恐らく現実になる」

「ワクチンの供給開始は間近に迫っている。ワクチンはまず優先度の高い高齢者や医療従事者に提供される。その他の人々は接種を待つまでの間、マスクの着用、社会的距離の確保、手洗いを励行してほしい」

ホワイトハウスコロナウイルス対策チームのデボラ・バークス氏はCBSニュースのインタビューの中で、ファウチ博士の懸念を繰り返した。

デボラ・バークス氏：
「休暇中に旅行した人は、高齢者との接触を避けるべきだ」

「私たちは感謝祭後の感染急増に直面しており、症例数は各地で数倍に増加している」

厳しい制限を継続しているニューヨーク市のビル・デブラシオ市長は、あと数週間で学校を再開できると述べた。

一方、カリフォルニア州ロサンゼルス郡は、30日から2度目のロックダウンを開始する予定。

【世界の感染状況／11月30日時点】