◎イギリスの新規陽性は12月初旬以来初めて減少に転じ、19日の新規はピーク時のおよそ半分である108,069件まで減少した。
2022年1月18日/イギリス、ロンドン北部のフィンチリー記念病院、説明を受けるボリス・ジョンソン首相(Ian Vogler/Pool/AP通信)

1月19日、イギリスのボリス・ジョンソン首相は国内のコロナウイルス新規陽性がほぼ横ばいになったことを受け、公共の場でのマスク着用義務とワクチンパスポートシステムを廃止すると明らかにした。

ジョンソン首相は議会演説の中で、「政府の科学者は感染力の強いオミクロン株の感染急拡大はピークに達したと判断したため、制限はまもなく緩和されるだろう」と語った。

イングランドの保健当局によると、北部の医療機関は入院患者の急増に直面し、市内の学校では児童の感染が相次いでいるが、ジョンソン首相は「他の地域の入院患者とICU占有率は安定または減少している」と述べ、決定を擁護した。

BBCニュースによると、政府が学校に出していたマスク着用規則は1月20日に廃止されるという。

また、大規模イベントの参加者に求めていたワクチンパスポートの提示は1月27日以降不要になり、同日、公共の場でのマスク着用義務もすべて廃止される予定。

2020年のロックダウン・パーティに出席し尻に火が付いたジョンソン首相は、「政府は国民を信頼しています」と語った。

政府はマスク規則とワクチンパスを昨年12月に導入し、オミクロン株の感染拡大を遅らせた隙にブースターショットの展開を加速させた。保健当局によると、19日時点でイングランドの60歳以上の約90%が3回目接種を終えたという。

イギリスの新規陽性は12月初旬以来初めて減少に転じ、19日の新規はピーク時のおよそ半分である108,069件まで減少した。

ジョンソン首相は演説の中で、「陽性者は現在、丸5日間自己隔離する必要があるが、この規則も今後数週間以内に廃止する」と明らかにした。BBCによると、自己隔離の規則は3月24日に期限を迎えるものの、政府はそれより前に感染状況がさらに改善すれば、期限を待たずに規則を廃止する予定だという。

サジド・ジャビド保健相もジョンソン首相の決定を擁護し、政府は今後、コロナウイルスをインフルエンザと同じように扱うことを計画していると示唆した。「インフルエンザの患者に法的義務を課さないのと同じです。コロナの自己隔離規則もまもなく完全に廃止されるでしょう...」

しかし、ジョンソン首相は国民に警戒を怠らないよう強く促し、「パンデミックは終わっていない」と警告した。「イギリスはまもなく日常を取り戻します。しかし、少なくとも冬が終わるまでの間は警戒を怠らないようにしてください...」

一部の企業、飲食業界、観光業界はジョンソン首相の決定を歓迎した。しかし、一部の専門家は、「政府はコロナと長期的に付き合う計画の詳細を説明する必要がある」と指摘している。BBCによると、政府は新たなWithコロナ政策をまもなく公表する予定だという。

英国産業連盟のマシュー・フェルCEOは政府の決定に理解を示したうえで、「政府はコロナと共存するより一貫性のある計画を提示し、”保つ”必要がある」と強調した。

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