2019-2020年シーズン再開は6月の予定

今週、スペインのトップリーグ、ラ・リーガがチームによる個人トレーニングを再開した。2019-2020シーズンの暫定首位、FCバルセロナのリオネル・メッシも、約2カ月ぶりに公式の場でトレーニングを行った。

ラ・リーガのチーム関係者は、6月からのリーグ再開に向けて調整を行っている最中である。当然、試合は全て無観客で行われる予定。今回の個人トレーニング再開を経て、グループでのトレーニング、チームによる試合を想定したトレーニングが解禁されることになる。

ドイツ、ブンデスリーガの再開が5月16日に決まり、スペイン国内でもラ・リーガの再開を熱望するファンの声が強まっていた。

PCR検査

チームに所属する選手、トレーニングに参加するコーチ、スタッフ、その他のクラブ関係者は、個人トレーニングを再開する2日前までに、PCR検査を受ける必要がある。

許可を得て以降も、全選手、コーチ、スタッフ、および医療チームのメンバーは、トレーニングが開始されたら毎日PCR検査を受けることになる。また、それに参加する全関係者は、チームのトレーニング内容が変更される都度、必ず検査を受けねばならない。

陽性の場合は隔離。そして、感染者と接触した者および接触した恐れのある者も、検査結果が確定するまで隔離される。なお、グループでのトレーニング開始以降に万一選手が感染すれば、全選手が隔離の対象になると想定される。

個人トレーニング

選手たちは現地への到着時間をずらして集合する。また、大人数が1カ所に集まることを防ぐため、防護具を常時装着し、フィールドに入る

最大6人の選手が同じピッチでトレーニングできる。チーム内で時間配分を行い、さらに密な状態を避け、効率よくかつ効果的なトレーニングを行わねばならないだろう。また、選手の使用したマスクはチームから提供される専用キットに都度収納し、感染リスクを抑えるという。

グループトレーニング

感染者を出さずにこの段階を迎えることができれば、条件は徐々に緩和される。選手たちは8人のグループに分けられる。グループAがフィールドに入りトレーニングを行い、次のグループ(B、C、D・・・)と交代する。フィールド内に入れる選手およびスタッフの数は制限されるものの、トレーニング内容の幅は大きく広がるだろう。

また、更衣室はこの段階から使用可能になる。なお、入室時は必ずマスクを着用、同時に利用できる人数は3人まで。選手たちは可能な限り距離をとり、密な状態を避ける。

脱衣所およびシャワールームの使用も許可される。また、ユニフォーム等については、所定のバスケットにまとめる。そして、それらは清掃スタッフがまとめてクリーニングし、選手たちの手元に戻る。

食堂はグループ(8人)単位で利用可能。ただし、社会的距離の確保を必須とし、政府およびリーグのガイドラインに従わねばならない。

チームによる試合を想定したトレーニング

最終段階は、コロナウイルスが流行する以前の状態を想定している。なお、選手を除く全関係者はフェンスマスクと手袋の着用せねばならない。また、更衣室、その他の設備、ユニフォームのクリーニングについてのルールは継続される。

スペイン国内における感染者数は8日時点で約222,000人以上、26,000人以上が死亡した。

ラ・リーガの再開についてハビエル・テバス会長は、「国民の健康が最優先。厳しいルールを設けたうえでトレーニングを再開することになった。リーグは前例のない厳しい状況にあるが、6月にプレーを再開し、夏までに2019-2020年シーズンを終えたいと考えている」と述べた。

残り11試合を残す暫定2位のレアル・マドリードも11日から個人トレーニングを再開する予定である。キャプテンのセルヒオ・ラモスは「感染のリスクを避けつつ、トレーニングを再開する。再開が待ち遠しい」とコメントした。

FCバルセロナのMF、イヴァン・ラキティッチは、「スペインサッカーを取り戻すために、前進する時がきた」とコメントした。

暫定16位のSDエイバルは、リーグ再開に懸念を表明している。

「チーム関係者だけでなく、皆の健康を守らねばならない。今最も重要なことはコロナウイルスの感染を抑え、元も生活を取り戻すことである。私たちの大好きなサッカーで家族や友人が感染する、新たなパンデミックを引き起こす事態は絶対に避けねばならない。責任を持って行動することが大切だ」

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