◎海底火山フンガ・トンガ=フンガ・ハアパイは1月15日に噴火し、トンガとフィジーを結ぶ唯一の光ファイバーケーブルを切断した。
2月22日、トンガとフィジーを結ぶ海底インターネットケーブルが復旧した。
フンガ・トンガ島とフンガ・ハアパイ島の間に位置する火山フンガ・トンガ=フンガ・ハアパイは1月15日に噴火し、トンガとフィジーを結ぶ唯一の光ファイバーケーブルを切断した。
トンガ政府によると、噴火後の津波で少なくとも3人が死亡、首都ヌクアロファのあるトンガタプ島を含む多くの島のインフラと数百の家屋が被害を受けた。
当局は噴火から数日後に衛生通信サービスを稼働させたものの、回線は需要に圧倒され、つながりにくい状態が続いていた。
アジアの主要国はトンガに水や医療物資を提供した。テスラのイーロン・マスクCEOはスペースX社の衛星を通じてトンガのインターネット通信を強化する取り組みを進めている。
トンガとフィジーを結ぶ約840kmの海底ケーブルは、信頼できる唯一のインターネット回線だった。
トンガの主要通信事業者であるディジセル社とTCCは22日、トンガタプ島などのインターネット通信が回復したと発表した。
本島と一部の離島を結ぶ国内ケーブルの復旧作業は続いている。
トンガの住民はインターネットが復旧し家族や友人と連絡を取りやすくなったとソーシャルメディアに投稿した。
ソバレニ首相はオーストラリア放送協会(ABC)の取材に対し、「関係者の支援と努力に心から感謝する」と述べ、復旧を喜んだ。「衛星経由である程度の回線容量は確保できましたが、海底ケーブル復旧後の状態とは比べ物になりません」
またソバレニ首相は、「海底火山の威力はすさまじく、海底ケーブルは衝撃でバラバラになっていた」と明らかにした。「全長の約10分の1、80kmの区間がバラバラになっていたと報告を受けました。被害状況は当初の予想よりはるかにひどく、復旧に10日ほど遅れが生じましたが、彼らは作業を完遂しました...」
政府によると、人口の85%が噴火の影響を受け、水道の完全復旧にはもう少し時間がかかるという。トンガの水道復旧率は50%ほどで、離島は主に雨水タンクを使っている。
家屋の再建に向けた取り組みは3月頃から始まる予定と伝えられている。