◎ギリシャとトルコで今週初めに降った大雪はインフラに大きな影響を与えた。
1月26日、ギリシャ軍と地方自治体は首都アテネの高速道路で立ち往生した車両数百台の撤去を終えた。
ギリシャとトルコで今週初めに降った大雪はインフラに大きな影響を与えた。アテネの中心部と国際空港を結ぶ高速道路では1,000台以上の車両が立ち往生し、数千人が車内で一夜を明かした。
1月24日にギリシャの一部地域で発生した停電はほぼ復旧したと伝えられている。電力会社によると、送配電設備に被害が出たという。
アテネ以外の地域でも立ち往生した車両の撤去作業が続いている。
欧州で最も忙しいハブ空港のひとつであるイスタンブール空港も数百便の運航を停止し、雪かきに追われた。空港の報道官は26日、「通常運用に戻るには数日かかる可能性がある」と述べた。
トルコのメディアによると、今回の暴風雪と混乱で2019年に国の主要空港をアタテュルク国際空港からイスタンブールに置き換えたエルドアン大統領のプロジェクトに対する議論が再燃したという。
専門家もイスタンブール空港の環境に懸念を表明している。空港の周辺には鉄道もホテルもなく、24日に空港で一夜を明かした数百人が「ホテルを建設しろ!」と抗議デモを行う事態に発展した。
一方、ギリシャのキリアコス・ミツタキス首相は26日の閣議で立ち往生した数千人に謝罪し、暴風雨への対応を誤った民間の道路事業者を非難した。「気象当局は大雪に備えるよう強く促しましたが、インフラを管理する事業者は完全に対応を誤りました...」
トルコの保守的なエルドアン政権と地方自治体は災害管理の取り組みを称賛したうえで、低気圧を非難した。
2023年の大統領選でエルドアン大統領のライバルになると予想されているイスタンブールのイマモグル市長は、「数千人を道路と空港で立ち往生させた」と謝罪した。しかし、イマモグル市長は暴風雪の最中に英国大使とディナーを楽しんだというメディアの批判を却下し、「私は職務を全うしている」と述べ、ディナーを擁護した。