▽暫定政権は人道に対する罪を含め、ハシナ氏と党幹部らを100件以上の罪で告発。インドにハシナ氏の身柄を引き渡すよう求めている。
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バングラデシュの暫定政府は10日、昨年の反政府デモで失脚したハシナ(Sheikh Hasina)前首相の政党・アワミ連盟の活動を禁じると発表した。
ハシナ氏は昨年7月に反政府デモが激化したことを受け退任。翌月、インドに逃亡した。
それ以来、ノーベル平和賞受賞者のユヌス(Muhammad Yunus)氏が暫定政府を率いている。
地元メディアによると、暫定政府は10日遅く、反テロ法に基づき、アワミ連盟の活動禁止令を閣議決定したという。
この禁止令は国家反逆罪などに問われているハシナ氏や党幹部らの裁判が終わるまで維持される。
暫定政府は1971年のパキスタンとの独立戦争中の「人道に対する罪」を扱った特別法廷を再結成し、ハシナ氏らの裁判を行うとしている。
暫定政権は人道に対する罪を含め、ハシナ氏と党幹部らを100件以上の罪で告発。インドにハシナ氏の身柄を引き渡すよう求めている。
このデモによる死者は750人超、負傷者は数千人と報告されている。
地元メディアによると、10日の閣議後、政府報道官は記者団に対し、「この決定は国家の安全と主権を確保し、抗議デモの参加者や法廷手続きに関わる原告や証人を保護することを目的としている」と語った。
また報道官は「この禁止令に関する政府通達が近く発表され、詳細が明らかになるだろう」と述べた。
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は今年2月の報告書で、3週間の抗議デモ中に最大1400人が殺害された可能性があると述べていた。
インド政府はハシナ氏の身柄引き渡しを拒否している。