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▽デモ行進は数時間で終了。逮捕者が出たという情報はない。
2023年4月28日/マリ、首都バマコ、国連平和維持軍の駐留に反対するデモ(Getty-Images)

アフリカ西部・マリの首都バマコで9日、軍事政権に反対する野党の支持者数百人がデモ行進を行った。

軍政権は7日、このデモに先立ち、政治活動を禁じる命令を出していた。

軍当局は禁止令について、「治安維持のため、政党やその他政治団体の活動は追って通知するまで禁じられた」と説明。対象地域は全国、期間には言及していない。

軍人や政界関係者で構成される全国評議会は先週、軍政を率いる最高指導者ゴイタ(Assimi Goita)大将を5年の任期で大統領に指名するよう勧告した。

また同評議会は全政党の解散と新党結成の条件強化を勧告した。

野党はこの勧告に反発し、5月3日と4日にバマコで抗議デモを開催。9日にもデモ行進を行う予定であった。

現地メディアによると、野党は9日のデモを中止すると勧告したが、多くの市民が自主的に集まり、プラカードを掲げて市内を行進したという。

一部の市民はソーシャルメディアでデモへの参加を呼びかけていた。

デモ行進は数時間で終了。逮捕者が出たという情報はない。ロイター通信は目撃者の話しとして、「治安部隊が出動したが、遠くから見守るだけで、何もしなかった」と伝えている。

一部の専門家は軍政が抗議デモを厳しく取り締まれば、さらなる反発を招き、暴動や紛争に発展する恐れがあると指摘していた。

軍政は9日のデモ行進に関するコメントを出していない。

2020年のクーデターで政権を奪取した軍政は当初、22年2月に選挙を実施すると約束したが、その後何度も延期している。

マリとその隣国ブルキナファソとニジェールは10年以上にわたって国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)系組織と戦ってきた。

マリ北部を含むサヘル地域では多くの過激派が活動している。

3カ国の軍政は紆余曲折の末、サヘル諸国連合(AES)を形成し、ロシアに急接近。今年1月末に西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)から正式に脱退した。

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