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▽AfDは2013年に発足した極右政党で、過去の党首は過激な政策を掲げ、情報機関の監視対象になっている。
極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」のワイデル党首(Getty Images)

ドイツの極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が5日、情報機関による「極右団体」指定の解除を求め、裁判所に提訴した。

連邦憲法擁護庁は先週末、今年2月の議会選挙で第2党に躍進したAfDを極右団体に認定した。

同庁はその理由について、「AfDは難民や移民に対する継続的な扇動によって、人間の尊厳を無視している」とし、「国の民主主義秩序に対する脅威である」と説明した。

AfDはこれを政府主導の弾圧と呼び、連邦憲法擁護庁の本部があるケルンの裁判所で訴えを起こした。

極右団体に指定されたことで、当局は情報提供者や録音・録画などのツールを使ってAfDの活動を監視できるようになった。

一部の専門家はこの指定がAfDを含む極右政党による「政治的迫害」の主張に拍車をかける危険性があると指摘している。

最新の世論調査によると、AfDの支持率は政権を奪取した与党・キリスト教民主同盟(CDU)に肉薄している。

AfDは声明で、「ドイツの移民政策に反対する意見を弾圧しようとする連邦憲法擁護庁の決定は憲法に反するものであり、容認できない」と非難した。

またAfDは「連邦憲法擁護庁は民主主義を歪め、我が党を支持する何百万人もの有権者の人権を侵害している」と主張した。

AfDは2013年に発足した極右政党で、過去の党首は過激な政策を掲げ、情報機関の監視対象になっている。2014~15年のシリア難民危機時には移民に対する批判を利用して支持を集め、2017年に連邦議会に進出した。

AfDは米国のバンス(JD Vance)副大統領やマスク(Elon Musk)氏から支持され、国際的な注目を集めている。

ルビオ(Marco Rubio)米国務長官は2日、ドイツに対し、AfDの指定を取り消すよう求め、「反対派の取り締まりは専制政治の始まりである」と述べた。

ドイツ外務省はこれに対し、「この指定は政治的影響力を持たない独立した組織による包括的・中立的な監査の結果に基づいている」と応戦した。

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