▽RSFがポートスーダンを攻撃したのは2年前に内戦が勃発して以来初めて。
アフリカ北東部・スーダンの準軍事組織「即応支援部隊（RSF）」が紅海沿岸の都市ポートスーダンに対してドローン攻撃を行った。軍事政権が4日、明らかにした。
それによると、RSFがポートスーダンを攻撃したのは2年前に内戦が勃発して以来初めて。ポートスーダン空港周辺の基地やその他施設が標的になったという。
死傷者の情報はなく、RSFもコメントを出していない。
軍政とRSFは23年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。
この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の半数以上にあたる約2500万人が飢餓に直面し、数万人が死亡、1400万人以上が避難を余儀なくされ、うち約500万人が周辺国に逃れたと推定されている。
激戦が続くダルフール地方では複数の地域で餓死者が出ているという情報もある。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。
国連は23年4月～24年6月の間にハルツームだけで2万6000人以上が死亡。さらに数千人が病気や栄養失調などで死亡したと推定している。
正確な死傷者は明らかになっていないが、昨年公表されたデータによると、開戦から14か月間でハルツームだけで6万1000人が死亡した可能性がある。
RSFは過去数か月間、北ダルフール州エルファーシルへの攻撃を続けてきた。
ポートスーダンへのドローン攻撃は軍とRSFの2年にわたる戦争が変化していることを示している。
ポートスーダンには軍政の拠点があり、多くの避難民を受け入れてきた。
軍は声明で、「ポートスーダンの重要施設周辺の警備を強化し、大統領官邸と軍司令部に通じる道路を閉鎖した」と発表した。
軍は3月、数カ月に渡る激しい戦闘の末、ハルツームの大部分を奪還。RSFは隣接するオムドゥルマンの大部分を保持している。
