▽改革委員会は今週、イスラム教徒の女性の財産や養育権など、基本的な権利を保障すべきという勧告案を暫定政府に提出した。
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バングラデシュの首都ダッカで3日、イスラム主義グループが集会を開き、数万人が参加した。
デモ隊はイスラム教徒の女性の権利を拡充すべきという暫定政府の改革委員会が提示した勧告案を非難し、「西欧の文化を押し付けるな」とシュプレヒコールを上げた。
改革委員会は今週、イスラム教徒の女性の財産や養育権など、基本的な権利を保障すべきという勧告案を暫定政府に提出した。
デモの主催者は改革委員会がシャリア(イスラム法)を冒とくしたと非難し、暫定政府が勧告案を受け入れれば「血の雨が降る」と警告した。
ダッカ大学近くの会場には「西洋の文化はいらない」「シャリアの冒涜は死を意味する」などと書かれた横断幕が掲げられた。
同グループは政府が要求を飲まなければ、5月23日に全国集会を開き、「行動を開始する」と警告した。
また同グループは改革委員会を廃止し、勧告案に関与した委員を処罰するよう要求した。
さらに、「シャリアを女性軽視・女性差別と決めつけることで、国民感情を逆なでした」と非難した。
バングラは昨年の大規模デモでハシナ(Sheikh Hasina Wajed)前首相がインドに亡命して以来、ノーベル平和賞受賞者のユヌス(Muhammad Yunus)氏が暫定政府を率いている。
ハシナ氏は昨年7月に反政府デモが激化したことを受け退任。翌月、インドに逃亡した。
イスラム主義グループは暫定政府に対し、ハシナ氏の政党「アワミ連盟」を解体するよう求めている。
専門家によると、イスラム主義者グループはハシナ政権の崩壊以来、その存在感を増しており、少数民族が脅迫を受ける事件が多発しているという。