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▽MSF職員は15日、市内の病院近くで戦闘が発生したことを受け、4台の車に分かれて避難を開始。その際、銃撃を受けた。
2022年7月11日/ハイチ、首都ポルトープランスの政府庁舎近く(Odelyn Joseph/AP通信)

国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」は17日、中米ハイチの首都ポルトープランスでメンバーが病院から避難していた際、銃撃を受けたと明らかにした。

それによると、MSF職員は15日、市内の病院近くで戦闘が発生したことを受け、4台の車に分かれて避難を開始。その際、銃撃を受けたという。

MSFは声明で、「死者は出なかったが、職員1人が軽傷を負った」と明らかにいた。

またMSFは「病院から避難を開始するにあたり、警察当局と連絡を取っていた」と述べた。

さらに、武装ギャングが市内で攻勢を強めていると強調。「市内に安全な場所はなく、国際機関も標的になっている」と非難した。

MSFが職員を派遣している病院はこの4ヶ月で2度目の一時閉鎖を余儀なくされた。

ハイチの治安は2021年7月のモイーズ(Jovenel Moise)大統領暗殺と同年8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。

ポルトープランスでは3年前から複数のギャングが地域の支配権をめぐって血みどろの抗争を繰り広げている。

ポルトープランスの80~90%がギャングの支配下に置かれ、市内の学校、企業、公共機関はほぼ全て閉鎖。2つの主要刑務所もギャングの攻撃で崩壊し、4000人以上の受刑者が脱獄した。

ポルトープランスと周辺地域の暴力は昨年10月頃から激化。アルティボニット県では地元のギャングが複数の地区を襲撃し、市民少なくとも115人を虐殺した。逮捕者は出ていない。

国連児童機関(ユニセフ)は先月末、米国際開発庁(USAID)の援助停止により、ハイチで避難生活を送る数万人の子供が危機的状況に置かれていると警告した。

それによると、ギャングはスラム街で生活する子供をリクルートし、戦力を増強しているという。ハイチに流入する銃火器の99%が米国製である。

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