▽ヨルダン川西岸では23年10月にガザ紛争が始まって以来、イスラエル軍の空爆や取り締まり、ユダヤ人入植者による暴力などで多くのパレスチナ人が殺害されている。
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パレスチナ・ヨルダン川西岸地区のパレスチナ人居住区郊外にある集落にユダヤ人入植者が押し入り、民家少なくとも3軒と車を燃やした。地元住民が14日、明らかにした。
それによると、数十人の入植者は13日夜、ヨルダン側西岸の郊外にある人口30人ほどの集落に押し入ったという。
ロイター通信は目撃者の話しとして、「入植者たちは住民に銃を向け、3軒の民家と車に火をつけた」と伝えている。
AP通信によると、入植者たちは炎を消そうとした住民に発砲したという。死傷者の情報はない。
ロイターの取材に応じたパレスチナ人男性は「覆面をした集団が村に押し入り、催涙弾を投げつけ、防犯カメラを破壊した後、建物に火を放った」と語った。
それによると、一部の入植者がトラックで小型のバックホーを持ち込み、骨組みだけになった民家を破壊したという。
イスラエル軍は部隊と警察が覆面をしたイスラエル人グループを鎮圧するために介入したと報告している。逮捕者が出たという情報はない。
パレスチナ人は以前から、イスラエル軍が入植者の破壊行為を黙認していると非難してきた。
イスラエルの一部メディアはパレスチナ人が先に入植者を挑発したと報じているが、パレスチナ自治政府はこの報道を否定し、襲撃を非難した。
ヨルダン川西岸では23年10月にガザ紛争が始まって以来、イスラエル軍の空爆や取り締まり、ユダヤ人入植者による暴力などで多くのパレスチナ人が殺害されている。
国連人道問題調整事務所(OCHA)によると、昨年イスラエル人入植者によるパレスチナ人への攻撃は確認できているだけで1580件にのぼったという。
イスラエルは1967年の第三次中東戦争でガザ地区、シナイ半島、ヨルダン川西岸、ゴラン高原、イスラム教の聖地アルアクサ・モスクを含む東エルサレムを占領。2005年にガザ地区から軍とユダヤ人入植者を撤退させた。