▽トランプ氏は1期目を通じて実践してきたイランに対する厳しい経済制裁を再開する大統領令に署名。そして先月、イランの主要収入源である石油産業を標的とする制裁措置が発動した。
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イランのペゼシュキアン(Masoud Pezeshkian)大統領がトランプ米政権に対し、「脅されている間は協議に応じない」と述べ、いかなる圧力にも屈しないと誓った。国営イラン通信(IRNA)が11日に報じた。
それによると、ペゼシュキアン氏は閣議の中で、「イランは脅されている間は米国と交渉しないし、やりたいようにやればいい」と発言したという。
IRNAはペゼシュキアン氏の言葉を引用し、「米国が命令を下し、脅しをかけることは、我々にとって容認できないし、交渉もしない」と報じた。
イランの最高指導者ハメネイ(Ali Khamenei)師は先週、トランプ(Donald Trump)米大統領がイランに対し、核合意に関する協議に参加するよう促す書簡を送ったと述べたことについて、「いじめっ子と話し合うことはない」と一蹴していた。
トランプ氏は1期目を通じて実践してきたイランに対する厳しい経済制裁を再開する大統領令に署名。そして先月、イランの主要収入源である石油産業を標的とする制裁措置が発動した。
先週末にはイラクがイランの電力を購入することを認める免除措置も取り消している。
トランプ氏は先週、フォックスニュースのインタビューで、「イランが核兵器を獲得するのを阻止するために、軍事的に処理するか、取引するか、2つの方法がある」と語っていた。
イスラエルはイランの核施設への攻撃を何度も示唆している。
第1次トランプ政権は2018年、イラン核合意から一方的に離脱し、イランに厳しい経済制裁を科した。
イラン核合意は3.67%以上のウラン濃縮を禁止している。イランは24年末の時点で60%の高濃縮ウランを200キログラム近く保有している。
<ウラン(U-235)の濃縮度>
▽0.7%:標準
▽2~5%:原子炉燃料(軽水炉用)
▽3.67%以下:イラン核合意の規定値
▽20%以上:高濃縮ウラン
▽90%以上:核兵器用
イランは長い間、核兵器開発を否定してきた。しかし、イランはウラン濃縮を劇的に加速させ、兵器級とされる90%程度に近い60%の濃縮を続けている。