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▽南スーダンは2011年に独立。2年後の2013年、キール氏に忠実な組織がマシャール氏の支持勢力に攻撃を仕掛け、内戦が勃発。18年の和平合意で終結した。
2016年4月29日/南スーダン、首都ジュバ、キール大統領(右)とマシャール副大統領(Jason Patinkin/AP通信)

国連は8日アフリカ東部・南スーダンで政治的緊張が高まり、脆弱な和平協定を脅かしていると警告した。

キール(Salva Kiir)大統領に忠誠を誓う勢力は今月初め、マシャール(Riek Machar)副大統領に近い閣僚2人と軍幹部数人を逮捕した。

この逮捕により、キール陣営とマシャール陣営間で戦闘が激化。2018年の和平合意が破綻するのではないかという懸念が高まっている。

国連・南スーダン人権委員会は声明で、「私たちは苦労して勝ち取った長年の進歩を消し去りかねない、憂慮すべき後退を目の当たりにしている」と述べた。

また委員会は「分裂と紛争を煽るのではなく、指導者たちは早急に和平プロセスに焦点を合わせ、市民の人権を守り、民主主義への円滑な移行を確保しなければならない」と強調した。

南スーダンではカージャック、銃撃、待ち伏せ、暴行、強盗、誘拐などの暴力犯罪が首都ジュバを含む全国で多発している。

大統領府の報道官は今週、マシャール派幹部が法に抵触したため逮捕されたと明らかにした。

また報道官は、「マシャール副大統領に忠実な勢力が3月4日に軍駐屯地を攻撃した」と非難した。

マシャール氏はこの主張を否定している。

現地メディアによると、治安部隊は8日、最近の戦闘に関与したとされる数人を逮捕したと発表したが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。

南スーダンは2011年に独立。2年後の2013年、キール氏に忠実な組織がマシャール氏の支持勢力に攻撃を仕掛け、内戦が勃発。18年の和平合意で終結した。その犠牲者は40万人以上と推定されている。

マシャール氏は先月、キール氏の閣僚人事に異議を唱え、この和平合意から離脱すると警告した。

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