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▽ELNはカタトゥンボの複数カ所でFARC-EMCと交戦中とみられる。
コロンビアの左翼ゲリラ「民族解放軍(ELN)」の戦闘員(Getty Images)

コロンビア政府は25日、同国最大の左翼ゲリラ「民族解放軍(ELN)」の指導者4人の逮捕につながる情報に70万ドルの報奨金を出すと発表した。

国防省はX(旧ツイッター)に声明を投稿。4人の情報を募集し、逮捕につながるものに報奨金を出すとした

ベネズエラと国境を接する北部カタトゥンボではELNとコロンビア革命軍(FARC)の分派である左翼ゲリラ「FARC-EMC」との戦闘が激化し、この2週間で少なくとも80人が死亡、4万人以上が避難を余儀なくされている。

AP通信によると、ELNの戦闘員はFARC-EMC寄りの集落を次々に襲撃し、住民を拘束したり、その場で処刑したこともあったという。

ELNは1960年代に学生、労働組合、神父らによって結成され、キューバ革命からインスピレーションを得たとされる。構成員数は約6000人と推定され、ベネズエラでも活動し、金鉱山での違法採掘、麻薬密売、誘拐などで利益を上げている。

ELNはカタトゥンボの複数カ所でFARC-EMCと交戦中とみられる。両組織は何年も前からコカの葉の主要生産地であるカタトゥンボの支配権をめぐって争ってきた。

カタトゥンボの交戦地帯には無数の地雷やIED(即席爆発装置)が仕掛けられているため、陸軍でも簡単に近づくことはできない。

カタトゥンボの人口は約30万人。コロンビアにおけるコカ栽培の15%を占めている。政府はカタトゥンボに1万人規模の部隊を展開し、ELNの支配地域を取り囲んだ。

ELNとFARC-EMCはこの地域と麻薬密売ルートの支配権をめぐって長年争ってきたが、最近は休戦していた。

しかし、ELNは一部の住民がFARC-EMCと協力してコカを密売していると主張。攻撃を開始した。

ペトロ(Gustavo Petro)大統領は20日、ELNとの和平交渉が決裂したと発表。「ELNは戦争への道を選んだ」と非難し、21日に非常事態宣言を出した。

ELNはペトロ氏の主張を否定。「FARC-EMCが民間人を虐殺しているため、それを防ぐために戦っている」と主張している。

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