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▽このボートには40人以上のパキスタン人を含む少なくとも80人が乗船し、1月2日にモーリタニアを出港し、スペイン領カナリア諸島を目指していた。
スペイン領カナリア諸島沖、救助隊と移民(Getty Images)

アフリカ北西部・モーリタニアを出港した移民船が西サハラ(サハラ・アラブ民主共和国)沖で転覆し、少なくとも50人が死亡したとみられる。スペインのNGO「ウォーキング・ボーダーズ(Walking Borders)」が明らかにした。

それによると、このボートには40人以上のパキスタン人を含む少なくとも80人が乗船し、1月2日にモーリタニアを出港し、スペイン領カナリア諸島を目指していたという。

パキスタンのシャリフ(Shehbaz Sharif)首相とザルダリ(Asif Ali Zardari)大統領は17日、犠牲者に哀悼の意を表し、外務省がモロッコ当局と連絡を取り合っていると明らかにした。

西サハラの領土のおよそ8割はモロッコの支配下にあり、残りはアルジェリアの支援を受ける武装組織「ポリサリオ戦線」が統治している。

ザルダリ氏は人身売買を抑制する措置の必要性を強調した。

ウォーキング・ボーダーズによると、カナリア諸島に向かう途中で少なくとも50人が死亡し、そのうち44人はパキスタン人とみられる。

パキスタン外務省は17日、在モロッコ・パキスタン大使館から、パキスタン人を含む80人の乗客を乗せたボートがモーリタニアを出港し、西サハラ沖で転覆したとの連絡を受けたと明らかにした。

それによると、ボートに乗っていたパキスタン人のほぼ全員が東部パンジャブ州の出身であった。生存した何人かが家族と連絡を取り合っているという。

サハラ砂漠以南の紛争地から逃れた何万人もの移民がアフリカ北西部のモーリタニア、モロッコ、アルジェリア、セルビアからスペインを目指し出港する。

その大半がスペイン領カナリア諸島を目指す一方、スペイン本土に渡ろうとする者も少なくない。このルートは世界でも最も危険な航路のひとつである。

スペインのNGO「カミナンド・フロンテラス(Caminando Fronteras、CF)」は昨年末、24年1月1日~12月5日までの間に海路でスペインを目指した移民1万457人が死亡または行方不明になったと明らかにした。

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