▽2023年9月に発生したマグニチュード6.8の地震はアルハウズ州の広い範囲に甚大な被害をもたらし、3000人近くが死亡、6万棟を超える家屋、学校、病院が倒壊した。
アフリカ北部・モロッコ政府の地震対応を非難する抗議デモを率いた活動家が禁固3カ月の実刑判決を受けた。現地メディアが14日に報じた。
それによると、アルホウズ州の裁判所は32歳のサイード・アイト・マハディ(Said Ait Mahdi)被告に禁固3カ月と罰金を言い渡したという。
検察は被告を名誉毀損、傷害、扇動などの罪で起訴した。
2023年9月に発生したマグニチュード6.8の地震はアルハウズ州の広い範囲に甚大な被害をもたらし、3000人近くが死亡、6万棟を超える家屋、学校、病院が倒壊した。
被告は政府が地方の開発を後回しにし、住宅の耐震化が遅れた結果、被害が拡大したと主張し、抗議デモを主導。国王モハメド6世(King Mohammed VI)と政府を非難した。
AP通信によると、同様のデモを主導した別の活動家は最近、禁固1年を言い渡されたという。一方、デモに参加したとして逮捕された活動家3人は13日に無罪が確定した。
この地震は先住民族が暮らす地方に対する不平等・不公正を表面化させた。
政府の推計によると、6万棟以上の家屋と少なくとも585校の学校が被害を受けた。政府は今後5年間の復旧・復興支援に115億ドル(約1兆8000億円)以上を拠出することを約束し、家屋の再建や避難者への現金支援を開始している。