スポンサーリンク
▽銀行家のババリカ氏は2020年の大統領選への出馬を目指したが、当局に阻止され、その後、国家反逆罪などの容疑で禁固14年の実刑判決を受けた。
ベラルーシ、首都ミンスクの裁判所、銀行家のビクター・ババリカ氏(AP通信)

ベラルーシの元反政権派ジャーナリストであるプロタセビッチ(Roman Protasevich)氏が8日、2年近く音信不通になっている著名や野党活動家の動画を公開した。

銀行家のババリカ(Viktar Babaryka)氏は2020年の大統領選への出馬を目指したが、当局に阻止され、その後、国家反逆罪などの容疑で禁固14年の実刑判決を受けた。

ベラルーシの人権団体ビアスナ人権センターによると、ババリカ氏は2年ほど前に生存が確認されて以来、弁護士や家族との面会を一度も許されていないという。

ババリカ氏と弁護士が最後に連絡を取ったのは23年2月。この時、ババリカ氏の身体には殴られたような跡がり、入院を余儀なくされた。

それ以来、当局はババリカ氏の容態に関する情報を一切公表せず、面会も禁じている。

プラタセビッチ氏はSNSに写真と動画を投稿。ババリカ氏が家族と再会する様子が映っていた。

ババリカ氏がいつどこで家族と会ったかは明らかになっていない。

ババリカ氏はやせ細り、受刑者であることを示す黄色いタグのついた囚人服を着ている。

プラタセビッチ氏は昨年11月にも著名な反体制派であるコレスニコワ(Maria Kolesnikova、収監中)氏が20カ月ぶりに家族と面会する写真をSNSに投稿していた。

ベラルーシ当局は21年5月、ギリシャからリトアニアに向かっていた英ライアンエアー社の旅客機内に爆弾が仕掛けられているとウソをつき、首都ミンスクの空港に強制着陸させたうえで、搭乗していたプロタセビッチ氏とガールフレンドのサペガ(Sofia Sapega)氏を拉致した。

プロタセビッチ氏とサペガ氏は実刑判決を受け服役したものの、23年に大統領恩赦を受け釈放された。

独裁者のルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領は1994年に就任して以来、一貫して野党、人権団体、独立系メディアを弾圧してきた。

治安部隊は2020大統領選の結果に抗議するデモを力でねじ伏せ、数万人を逮捕。それ以来、多くの野党指導者や活動家が亡命を余儀なくされている。

ルカシェンコ氏は1月26日の大統領選でも野党を鉄の拳で打ちのめし、勝手に勝利を宣言すると予想されている。公正な選挙は期待できず、有力な野党政治家は立候補できない。

アフィリエイト広告
スポンサーリンク