▽軍事政権と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」は23年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。
スーダンの軍事政権を率いるブルハン(Abdel-Fattah Burhan)将軍が20カ月に及ぶ内戦の仲介を申し出たトルコを称賛した。
ブルハン氏は4日、紅海沿岸の都市ポートスーダンでトルコの副外相と会談。エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領が提示した内戦終結のイニシアチブを歓迎すると表明した。
エルドアン氏は先月、軍政とアラブ首長国連邦(UAE)との緊張が高まったことを受け、仲介を申し出た。
UAEは先週、トルコの仲介申し出を称賛。「スーダンで進行中の危機を解決するというトルコ大統領の努力を強く支持する」と表明した。
軍政と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」は23年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。
この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の半数以上にあたる約2500万人が飢餓に直面し、数万人が死亡、1300万人以上が避難を余儀なくされ、うち300万~350万人が周辺国に逃れたと推定されている。
激戦が続くダルフール地方では複数の地域で餓死者が出ているという情報もある。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。
国連は23年4月~24年6月の間にハルツームだけで2万6000人以上が死亡。さらに数千人が病気や栄養失調などで死亡したと推定している。
軍政はUAEがRSFに武器を提供し、内戦を長引かせていると主張。UAEはこの疑惑を否定し、軍政がRSFとの和平交渉を拒否していると非難している。
トルコは▽スーダンの平和と安定を確立すること▽スーダンの領土保全と主権を維持すること▽スーダン政府が外国の直接介入を受けずに内戦を終結させることを目指すとしている。