▽野党は与党・モザンビーク解放戦線(FRELIMO)が票を操作したと主張し、支持者に抗議デモを行うよう呼びかけている。
アフリカ南東部・モザンビークで大統領選挙の結果に抗議するデモが激化し、最新の暴動で少なくとも21人が死亡した。内務省が24日、明らかにした。
それによると、憲法裁判所が23日に選挙の結果を承認し、与党・モザンビーク解放戦線(FRELIMO)のシャポ(Daniel Chapo)氏の勝利が確定した後、野党支持者が首都マプトなどで抗議デモを開始し、一部が暴徒化したという。
内務省の報道官は24日の記者会見で、「死亡した21人のうち少なくとも2人は現場で対応に当たった警察官である」と述べた。
それによると、23日午後から全国で計236件の暴力行為が確認され、13人の警察官を含む少なくとも25人が負傷し、病院に搬送されたという。
野党はFRELIMOが票を操作したと主張し、支持者に抗議デモを行うよう呼びかけている。
警察によると、これまでに78人が逮捕されたという。国家警察は24日の声明で、「各地の治安対策を強化し、抗議デモに乗じた略奪や破壊行為を阻止する」と強調した。
憲法裁によると、シャポ氏の得票率は65.17%、野党候補のモンドラーネ(Venancio Mondlane)氏は24.29%であった。投票は10月9日に行われた。
モンドラーネ氏は逮捕される恐れがあるとして、国外に逃亡している。
FRELIMOは1975年の独立時に政権を握り、その後、モザンビーク民族抵抗運動(RENAMO)と15年にわたると血生臭い内戦を戦った。RENAMOは後に野党となり、今回の選挙にも候補を擁立した。
FRELIMOは過去にも不正選挙でしばしば非難されてきた。昨年の地方議会選挙後にも激しい抗議デモが起きている。