▽ケニアでは8~11月末までの間に100人以上の女性が男性パートナーに殺害された。
アフリカ東部・ケニアのルト政権は19日、ジェンダーに基づく暴力やフェミサイド(女性殺害)を「国家安全保障を脅かす脅威」と宣言した。
大統領府は声明で「ジェンダーやフェミサイドは国家を破壊する脅威であり、微塵も容認せず、それに関与した者は裁判にかけられ、厳しい現実に直面する」と警告した。
政府の統計によると、2023年9月以来、同国では7107件もの性的暴力やジェンダーに基づく暴力が報告されているという。
国家警察は今年、フェミサイドを「打ち負かす」専門部隊を結成した。
ケニアを含むアフリカ諸国ではジェンダーに基づく暴力が蔓延している。ケニアでは8~11月末までの間に100人以上の女性が男性パートナーに殺害された。
ケニア警察がジェンダー暴力への対策を続ける中、人権団体は今月初め頃から各地で抗議デモを行い、正義を求めている。
国連が先月公表した報告書によると、昨年男性が女性を殺害した件数の人口当たりの割合はアフリカ大陸が最も高かったという。
ルト(William Ruto)大統領は先月、フェミサイドをなくすためのキャンペーンに多くの予算を計上すると表明。警察にジェンダー暴力事件を徹底的に捜査するよう指示した。