◎今年の調査対象は全国の学校の8年生(中学2年)、10年生(高校1年)、12年生(高校3年)計2万4000人。
米政府が資金を提供する調査「モニタリング・ザ・フューチャー(Monitoring the Future)」が17日、薬物に関する最新の全国調査結果を公表した。
それによると、全米の10代の薬物使用は低下傾向を維持しているという。
モニタリング・ザ・フューチャーは1975年から毎年実施されている。今年の調査対象は全国の学校の8年生(中学2年)、10年生(高校1年)、12年生(高校3年)計2万4000人。
12年生の約3分の2が過去30日間にアルコール、マリファナ、タバコ、電子タバコを使用しなかったと答えた。これは2017年にこの部門の調査が始まって以来、最大の割合である。
10年生では80%が使用しなかったと回答。これも過去最高となった。中学2年生では90%が何も使用していないと回答、前回調査と同じであった。
唯一増加しているのはニコチンパウチ。12年生の約6%が使用したと答え、23年の3%から倍増した。
調査を率いるミシガン大学のチームはレポートの中で、「ニコチンパウチが新たな公衆衛生問題に発展するかどうかはわからない」と述べている。
パンデミック以前から、10代の喫煙、飲酒、薬物の使用は減少していた。
専門家は健康志向の高まりやSNSの普及が減少を後押ししていると指摘。多くの若者が集団でつるんでタバコやアルコールを飲みより、SNSでコミュニケーションを取る方を好む傾向にあるようだ。
モニタリング・ザ・フューチャーはレポートの中で、「SNSが外出の機会を減らしていることを示すデータはなく、その中には違法薬物やアルコールに関する情報が溢れていることも理解しておく必要がある」と述べている。