◎スーダン軍政はUAEが敵対する準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」に武器を提供し、内戦を長引かせていると主張している。
トルコのエルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領が13日、アフリカ北東部・スーダンの軍事政権指導者と電話会談を行い、アラブ首長国連邦(UAE)との緊張緩和に向けた仲介を申し出た。
トルコ大統領府によると、エルドアン氏はスーダン軍政を率いるブルハン(Abdel-Fattah Burhan)将軍に対し、「トルコはスーダンとUAE間の緊張緩和に向けた協議を仲介する意思がある」と伝えたという。
またエルドアン氏は「スーダンの平和と安定を確立すること、スーダンの領土保全と主権を維持すること、スーダンが外国の直接介入を受けずに内戦を終結させることを望んでいる」と伝えた。
スーダン軍政はUAEが敵対する準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」に武器を提供し、内戦を長引かせていると主張している。
UAEはこの疑惑を否定。軍政がRSFとの和平交渉を拒否していると非難している。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは先月、RSFがフランスの防衛システムを搭載したUAE製の装甲車を使用していると明らかにした。
スーダン軍は西部ダルフール地方でUAE製の装甲兵員輸送車(APC)を複数台鹵獲したとされる。
軍政とRSFは昨年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。
この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の半数以上にあたる約2500万人が飢餓に直面し、数万人が死亡、1300万人以上が避難を余儀なくされ、うち300万~350万人が周辺国に逃れたと推定されている。
激戦が続くダルフール地方では複数の地域で餓死者が出ているという情報もある。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。
ハルツームの大部分はRSFの支配下にある。軍政は紅海沿岸の都市ポートスーダンに本拠を置き、ハルツームの奪還を目指している。