◎オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1980年代に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。
トルコ、イスタンブール、クルド人の権利保護を訴える集会(AP通信)

トルコで22日、2人の親クルド派市長がテロ関連容疑を理由に更迭された。

これにより、10月以降に更迭された市長は6人となった。

内務省によると、クルド人が多く住むトゥンチェリ県トゥンチェリ市の市長はテロ組織に指定されているクルド労働者党(PKK)とのつながりがあるとして捜査の対象となり、解任されたという。

トゥンチェリ県の別の市長も過去にPKKのメンバーとして有罪判決を受けたことが明らかになり、解任された。

国営アナトリア通信によると、2人の市長は親クルド派の政党DEMに所属している。2人は今年3月の選挙で当選した。

これ以前に解任された4人の市長もPKKとの関連を疑われ、うち1人はすでに逮捕されている。

他にも親クルド派の市長が過去に数人、同様の嫌疑で失脚している。

オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1980年代に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。

トルコ政府はPKKやクルド人民防衛部隊(YPG)などのテロ組織がクルド人自治政府を支援し、独立国家の建設を企てていると長年非難してきた。

エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は今回の市長更迭を擁護し、警察の捜査を称賛している。

一方、野党や人権団体は政府が民主主義を弱体化させていると非難。親クルド派の市長が恣意的に狙い撃ちされていると主張している。

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