◎ボコ・ハラムの反乱は2009年頃から始まり、ナイジェリア北東部でシャリア(イスラム法)に基づく支配を確立。カメルーン、ニジェール、チャドにも侵攻し、兵士や民間人へのテロ攻撃を繰り返している。
西アフリカ最大のイスラム過激派組織「ボコ・ハラム」がチャド西部の陸軍基地を襲撃し、兵士17人を殺害した。軍当局が10日、明らかにした。
それによると、戦闘は9日に発生。ボコ・ハラムの戦闘員が基地を襲撃し、銃撃戦になったという。
陸軍報道官は国営テレビの取材に対し、「この戦闘で兵士17人とボコ・ハラムのテロリスト96人が死亡した」と述べたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。
同国西部のチャド湖地域は今年、ボコ・ハラムやその一派である「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」のテロ攻撃に悩まされている。
チャド軍は2020年のボコ・ハラム掃討作戦で同組織の拠点を全て破壊したとしているが、最近、テロ攻撃が急増している。
先月末には正体不明の武装集団が西部のナイジェリア国境近くにある基地を襲撃し、少なくとも40人の兵士が死亡した。
ボコ・ハラムとナイジェリア政府は戦争状態にあり、15年以上にわたる戦いにより数万人が死亡、200万人以上が住居を失ったと推定されている。
ボコ・ハラムの反乱はカメルーン、ニジェール、チャドを含む西アフリカの広い範囲に拡大している。