◎モラレス氏は2006~19年まで同国を率い、大統領の任期上限を廃止し、2019年の選挙で4選を決めたものの、紆余曲折の末、辞任。この際、治安当局によるデモの取り締まりで34人が死亡した。
ボリビアのエボ・モラレス元大統領(ロイター通信)

南米ボリビアの憲法裁判所がエボ・モラレス(Evo Morales)元大統領の再選を阻止した。現地メディアが9日に報じた。

それによると、憲法裁は8日、2023年の裁判所命令を再確認し、「大統領は連続であるか否かにかかわらず、2期以上務めることはできず、3選は認められない」と裁定した。

モラレス氏は2006~19年まで同国を率い、大統領の任期上限を廃止し、2019年の選挙で4選を決めたものの、紆余曲折の末、辞任。この際、治安当局によるデモの取り締まりで34人が死亡した。

モラレス氏は先住民族として初めて大統領に就任し、4選を目指すまでは非常に人気があった。

モラレス氏は選挙で勝利したものの、不正疑惑をめぐる致命的な抗議デモの中で辞任を余儀なくされ、国外に逃亡した。

2020年にかつての盟友アルセ(Luis Arce)大統領が就任した後、モラレス氏は戻ってきた。しかし、それ以来、2人は支配権をめぐって争っている。

憲法裁の判決は23年12月の裁判所命令に対する疑念を明らかにするよう国会から求められたことに応じて下された。

一方、アルセ氏の支持者とモラレス氏の支持者による衝突は各地で続いている。

この衝突は検察当局が先月、モラレス氏が2016年に15歳の少女との間に子供をもうけたという告発について捜査を開始した後、激化した。

検察は少女が強姦された可能性があるとみて捜査しているが、モラレス氏は法廷での証言を拒否している。

モラレス氏は逮捕状が出る可能性があると報道されて以来、中部コチャバンバ県のチャパレ地方に潜伏しているとみられる。

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