◎76人の初公判は来年1月に予定されている。
ナイジェリアの首都アブジャで3日、政府に抗議するデモに参加し起訴された29人の未成年者を釈放するよう求める集会が開かれ、数百人が参加した。
検察庁は1日、14~17歳の未成年者29人を含む76人を国家反逆罪、扇動罪、公務執行妨害、器物破損などの罪で起訴した。
国家反逆罪の法定刑には死刑が含まれている。
罪状認否はテレビで生中継され、数人の少年が法廷で失神するシーンが流れると、批判の声が相次いだ。
地元メディアによると、未成年者のうち4人が弁論を行う前に意識を失い、病院に搬送されたという。
彼らは8月に逮捕され、3ヶ月間勾留されていた。
昨年の大統領選に立候補した野党政治家のオビ(Peter Obi)氏はAP通信の取材に対し、「彼らは拘置所でまともな食事を与えられず、立っているのがやっとなほど衰弱していた」と語った。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルも声明で、「政府に抗議するデモに参加した若者を逮捕すること自体間違いであり、今すぐ釈放せよ」と主張した。
警察庁の監察官室は3日、被拘禁者が不当な扱いを受けているという主張を否定。「今回起訴された76人を含むすべての被拘禁者が適切な食事や、必要に応じて医療措置を受けることができる」と述べた。
また監察官室は「抗議デモという名の暴動で店舗を略奪したり、建物に火を放ったり、国家転覆を企てた罪は消えない」と強調した。
検察庁の報道官は地元テレビ局の取材に対し、「我々は憲法と法律に基づいて76人を起訴したにもかかわらず、それに異議を唱える者たちがいることに衝撃を受けている」と語った。「彼らは自分たちを法の上に立つ神と思っているのですか?」
76人の初公判は来年1月に予定されている。