◎ボートに乗っていたギャング少なくとも12人が海に落ち死亡。遺体が回収されたかどうかは明らかになっていない。
中米ハイチ・ポルトープランス近郊で弾薬を運搬していたギャングの構成員12人が溺死した。警察が24日、明らかにした。
それによると、このギャングはポルトープランス北西部の港で23日に弾薬を運搬していたという。
ボートに乗っていたギャング少なくとも12人が海に落ち死亡。遺体が回収されたかどうかは明らかになっていない。
国家警察は今週、この地域でギャングを約50人殺害したと報告している。
警察の報道官は地元ラジオ局の取材に対し、「警察とギャングの戦闘は21日から始まり、多くの住民が避難を余儀なくされた」と語った。
それによると、ギャングは弾薬が尽きたため、別の地域にある拠点から弾薬を運搬していたとみられる。
戦闘はまだ続いているようだ。報道官は「現場でギャングと対峙する警察官たちは国連ミッションや陸軍の支援を必要としている」と述べた。
ハイチの治安は2021年7月のモイーズ(Jovenel Moise)大統領暗殺と同年8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。
ポルトープランスでは1年半ほど前から複数のギャングが地域の支配権をめぐって血みどろの抗争を繰り広げている。
ポルトープランスの80%がギャングの支配下に置かれ、市内の学校、企業、公共機関はほぼ全て閉鎖。2つの主要刑務所もギャングの攻撃で崩壊し、4000人以上の受刑者が脱獄した。
ポルトープランスと周辺地域の暴力は今月初め頃から激化。中部アルティボニット県では地元で「グラン・グリフ」と呼ばれているギャングが複数の地区を襲撃し、市民少なくとも115人を虐殺した。逮捕者は出ていない。