◎現場はアンカラ近郊にある軍需企業の施設付近。車に乗った2人組が発砲し、駆けつけた治安部隊と銃撃戦になった。
トルコ・アンカラ近郊の軍需企業の施設がテロ攻撃を受け、少なくとも5人が死亡、22人が負傷した。政府が23日、明らかにした。
それによると、現場はアンカラ近郊にある軍需企業の施設付近。車に乗った2人組が発砲し、駆けつけた治安部隊と銃撃戦になった。
大統領府は声明で、「このテロ攻撃により、少なくとも5人が死亡、22人が負傷した」と述べた。
また大統領府は「ケガをした22人のうち7人は治安部隊の兵士である」と明らかにした。
イェルリカヤ(Ali Yerlikaya)内相はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「治安当局がテロ攻撃の実行犯である男女を殺害し、身元を確認している」と書き込んだ。
大統領府が発表した死者5人の中にこの2人が含まれるかどうかは不明だ。
ギュレル(Yasar Guler)国防相はテロ組織に指定しているクルド労働者党(PKK)が関与していると指摘したが、その証拠は示さなかった。
ギュレル氏は声明で、「我々はPKKの悪党どもに毎回相応の罰を与えているが、彼らはなかなか正気に戻らない。今回のテロにもPKKが関与しているようだが、捜査はまだ続いている」と主張した。
国営アナトリア通信が報じた防犯カメラの映像には、2人の武装した襲撃者がバックパックを背負って施設の入り口に近づいてくる様子が映っていた。
この軍需企業はアンカラ中心部から40キロほどの位置にある。
オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1980年代に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。
トルコ政府はPKKやクルド人民防衛部隊(YPG)などのテロ組織がクルド人自治政府を支援し、独立国家の建設を企てていると長年非難してきた。